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ちゃんと休日取ってますか?フリーランスの『オフ』の実態

フリーランスの休日

フリーランスとして仕事をはじめてみると、ひとつ気になる事があります。それは、「みんな休日はどうしているんだろう?」ということ。
一般企業をクライアントとして持っているなら、相手先に合わせて土日を休みにする事もありますが、なんだかフリーランスって『時は金なり』の概念が染みこむので、「仕事をしない日」というのが逆に不安になってしまったりしませんか?

周りのフリーランスのみんなはどうしているんだろう?まだまだ若いんだし、休みなんてとらなくていいよね?そう悩んでいるあなた、言うまでもないかもしれませんが、休日は仕事のためにも、そしてあなた自身のためにもすごーく重要です。

今回は、みんなが気になる「フリーランスと休日」についてお届けしましょう。まず初めに、「休日は絶対に作るべき」と身を持って語る50代の先輩フリーランスにお話をお伺いしました。


若きフリーランスへ…休日は絶対に作ってくれ!

数年前に家内が体調不良を訴えてから、病状が悪化し私は20年近く勤めた会社を退職することになりました。そばに誰かがついていないと、危険と医師からアドバイスを受けたためです。突然の失業により収入のあてもなく、またそれまでの通院などによる出費で貯金も無い状態でした。
そこで当時始まったばかりの、クラウドによる仕事請負サービスを利用することにしました。いわゆるフリーランスとしての仕事が始まったわけです。家内の看病を兼ねてのことなので、仕事に費やす時間は限られていましたが、幸いにもExcelによる簡単なシステム開発の仕事を受注することができました。最初は空き時間を使って仕事ができるならと、軽い気持ちで始めたものです。けれどもやがて、作業時間イコール収入という図式が明確になることで、余裕を無くすようになったのです。

とにかく少しでも空き時間があれば作業する、そんな生活に突入しました。日常の家事や看病、通院の付き添いと忙しい中で仕事をするわけですから、当然ながら休日などという概念は無くなっていました。むしろ、これまでは休みだった土日に仕事の時間が生まれるということが助かるという気持ちさえ生まれるようになったのです。

けれども、そんな生活を数ヶ月続けるうちに、自分自身の異変に気付きました。うまく説明できないのですが、目の前にあるものを、そのままに認識できなくなっていたのです。例えばヤカンに水を入れるために、当然蓋を開けなければなりません。けれどもその蓋を開けるという行動ができなくなっているのです。一瞬ですが、どのように水をヤカンに入れればよいのか、分からないのです。そんなことが続くようになって、病院で診察を受けました。現在の生活をそのままに話したところ、とにかく休みを取るようにとのアドバイスを受けました。とは言っても、休みを取れば仕事ができなくなります。

けれども、体調に異変が生じては仕事をするどころでは無くなると、無理にでも休日を作ることにしたわけです。単に体を休めるだけではなく、仕事のことを考えないことも大事だとわかりました。そのためには、何かしら没頭できることを作ることが必要です。例えばテレビを見ているだけでは、つい仕事のことを考えてしまいます。そのように意識して、とにかく体と心を休めるように努めたところ、常に感じていた疲労感も緩和されていることに気づいたのです。

フリーランスとなると、時は金なりという意識がどうしても強くなります。やがて家事をする時間さえも惜しくなり、休みを取るなど論外と思うようにもなります。けれども、そこは無理矢理にでも心と体を休める日を作らなければ、やがて心身に影響が出るようになります。そうなると、働くどころではなくなります。

どうしても休日を取ることに不安を持つ人は、日々の作業の工数管理をお勧めします。休みを取る場合と取らない場合とで、作業効率がどれほど異なるかを把握できます。そのようにして納得できれば、休日を作ることに不安を感じることは無くなります。

─sinさん(50歳・男性)


なるほど…「休みなく働く」ということがいかに恐ろしく非効率であるか、よくわかった気がします。
では、20〜30代のフリーランスの方々が実際に「休日」をどう設定して、どう過ごしているのかをのぞいてみましょう。

スポーツ選手のように、受注のない時期をオフシーズンにしています

私の場合は、基本365日24時間休みがありません。かといってフリーランスという肩書き同様に、自由に働く時間、場所を選ぶ楽しみがあります。
結局、フリーランスというのは『雇用契約』には当たりません。ですので特に命令、指示、時間的拘束といった業務的側面はありませんが、『業務委託契約』のカテゴリーになります。その為、基本的には納期をきっちり行っていく事が重要で、依頼の内容に不備があったり、いくつか案件を抱えていると、タイムスケジュール上、これといった休みを取らないといったのが現状です。

でも考えようで、例えば、野球選手のイチローなんかを例にすれば、彼らスポーツ選手は『個人事業主』ですよね。彼らにはシーズンとシーズンオフがあります。シーズンの最中は休みといってもどちらかと言えば次の試合に備える準備期間になります。ですので私の場合は、受注のない時が結果的に休みになっているといった状況ですね。クライアント様の意向や、プロジェクトの内容によっても異なりますし、プロジェクトで3ヶ月丸まる費やすなんて事もあります。
そこで、フリーランスとして有効なのは場所と時間を選べるといった点です。普段のオフィスで行う場合もあれば、簡単な作業であったり、メールチェックだけであればレンタルオフィスを利用します。最近はこの『レンタルオフィス』というのがかなり使い勝手がよくなりました。

最近ではカフェとオフィスが一体化した場所もありますし、時間貸しで個室を利用出来る所もあります。都内や、中心部であればどこにでもあります。中には、レンタルオフィスでありながら、仕事効率を捗らせるといった事が前提で、いわゆる徹夜に備えて仮眠用の折りたたみベッドや簡易キッチン等も込みで格安で利用出来る場所もあります。但し、全国にチェーン展開していて、場所を選ばないとなりません。
私は当初東京の八丁堀オフィスが気に入っていて、地下鉄やどのロケーションにも直ぐに移動出来る拠点として利用しています。それこそキャンペーン等で、78日のレンタルオフィス貸しが2万円程度で利用出来た事がありました。また、通常は、ワークスペース(FAX、コピー機等)もありますし、仕事をする上で何も問題なく行えております。

私のフリーランスとしての休日の過ごし方、取り方に関しては、基本的に仕事受注ベースで取引先と提携し、受注がない時が休日といった所です。フリーランスといっても、結構そうした取り方をしている方も多いんじゃないでしょうか。

─菊池さん(32歳・男性)

休日のつもりが仕事になっていることも でもそれで良い!

私としては丸一日休みが取れないことよりも、納期が迫っているのに大量にやるべき仕事が残ってしまって一日中ずっと仕事、という状況のほうが嫌です。こうなってしまうと、精神的にも相当な圧迫感を感じながら仕事をしなければなりませんし、これではむしろ作業効率は落ちてしまいます。こういった事態にならないために、私はできるだけきちんとペース配分をして仕事に取り組むようにしています。たとえ丸一日休みが取れなくても、例えば毎日三時間の自由時間がしっかり確保できるのなら、私にとってはそちらのほうが断然ラクです。

フリーランスには明確な休日というものはないので、しっかり休日はいつなのかを決めてもらいたい、という人はあまりフリーランスには向いていないかもしれません。一方で、「明確な休日がない」ということは、言い換えれば「休日を自分の責任において自分で決定できる」ということでもあります。「明日は休日にする」と自分で決めたら明日が平日だろうが休日にできるということです。

休日の過ごし方ですが、私自身の生活では仕事と休みの境界は、一般の会社員などと比べると結構あいまいだと思います。休日であっても仕事に役に立つような勉強をすることもありますし、オフのつもりで活動したことが後々仕事で活きたりすることもあります。

「ワーク・ライフ・バランス」という言葉がありますが、私は「ワーク」と「ライフ」が分断されるのではなく、「ワーク」が「ライフ」の一部になる、という生き方を目標にしたいと思っています。世間では自分が生まれ持った資質に合わない仕事をし、休日のみがリフレッシュの時間になっている人も多いと思います。もちろん、そういった生き方で満足している人を批判するつもりはありません。ただ個人的には、これでは人生の大きな部分を占める「ワーク」が自分の「ライフ」ではなくなってしまうように思います。

もちろん仕事は報酬をいただく以上、休日のように自分の思い通りになるわけではありませんが、私はこの「仕事」と「休み」の距離をできる限り小さくしていきたいと考えています。フリーランスは自身の責任において引き受ける仕事をある程度選択できるので、自己管理ができる人であればこのような生き方をしやすい働き方ではないかと思います。

─Hiroさん (28歳・男性)

固定休が無く、はじめは慣れなかったが、週一回の丸一日オフをマイルールにした

私は、3年前に勤めていた会社を辞め、フリーランスWebライターとして独立しました。勤めていた会社は休日の規定がしっかりとしていたため、「土日祝日は休み」というライフスタイルがすでに身体に染み付いていました。この状態でフリーランスとして独立したため、独立当時は休日や休息の取り方の感覚がうまく掴めずに苦労し、ときには体調を崩してしまうこともありました。

フリーランスはしばしば、「時間を自由に使える」と言われますが、実際のところはクライアントとの打ち合わせや連絡調整などの時間拘束がありますし、深夜や早朝に対応しなければならない案件があったりと、むしろ思い通りに時間を使うのが難しい場面も多くあります。特に、一般の会社が休日としている土日を使って業務をしなければならない場合には、余計に休みを取りづらくなります。また、休日と自分で決めていても、クライアントからの連絡があれば無視するわけにもいかず、思い通りの休日とならないことが多々あります。

とはいえ、フリーランスといえども休日は必要です。休みなく働いてしまうとパフォーマンスが落ちますし、体調を崩して業務を継続できなくなれば、本末転倒となってしまうためです。

そこで私は、「曜日にこだわらず、一週間のうちに一日だけは休日にしよう。クライアントから要求があっても、その日は連絡をするだけにしよう」と決めました。クライアントに対して、事前に「レスポンスは返すが、対応は翌日以降とする」と伝えておき、休日を作り出すこととしたのです。このようにしてからは、一週間のうち少なくとも一日だけは、丸一日のオフを作ることができています。

休みの日は、休憩としてのんびりと過ごすこともありますが、どちらかと言えば日々の業務の中で整理しきれなかったタスクの整理や、業務と直接関係がなくとも、最新の情報収集のため勉強会や技術展示会などに参加することが多いです。それは、私自身の知的好奇心が刺激されて良い気分転換となるほか、いずれ業務に活かすこともできますので、一石二鳥と考えています。

また、私が受注するWebライティングは旅行や宿泊施設についての案件が多いため、積極的に日帰り旅行に行くようにしています。やはり、直接現地を訪れて見たもの、聞いたことや感じたことを記事として表現できなければ、上辺だけの記事となってしまう恐れがあるためです。もちろん、気分転換という側面もあるため、こちらも自分に合った休日の使い方と考えています。

どれだけ仕事が立て込んでいても、このように1日だけは休みを取ることを徹底しています。休日もまったく仕事のことを考えないわけではありませんが、少しだけ作業から離れるだけでも気分がリフレッシュされますので、現在は精神的にも、また肉体的にも不調をきたすことなく業務に向かうことができています。休日規定がなく、どうしてもいつも忙しさがつきまとうフリーランスだからこそ、休日をとること、そして休日をいかに過ごすかという点は大事にするべきと考えています。

─Ariesさん(29歳・男性)

共通して語られているのは、「休日を取る・取らないも自己責任」だが、「休日は取ったほうが良い」という事ですね。頭の中を常に仕事、仕事にしてしまうより、適度に休みを設けて、旅行に出かけたり、料理をしたり、映画を観たり、美術品に触れたりして刺激を与えたほうが、脳がリフレッシュされて効率も良くなります。
確かに独立したばかりの初めのうちは、慣れない仕事リズムで休みを取るのもままならない…なんて状況もあるかもしれませんが、初めから「この日は休みということにする」と決めておいて逆算的に仕事に取り組むのがお薦めですよ。よく働き、よく遊びましょう!