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なぜ今「メールの書き方」なのか?新米フリーランスのためのメールの基本・マナー・デキる書き方講座

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なぜ今改めて「メールの書き方」なのか

フリーランスでの働き方は、一見自由で縛りのない理想の働き方に見えますが、個人で活動していく上で大事にしないとならないのは、クライアントとの信頼関係です。組織という信頼感のある後ろ盾がないからこそ、個人の性質が直接仕事のスタンスとしてダイレクトに相手に伝わってしまいます。

「依頼を受ける」「依頼をする」という形で仕事が成り立ちますので、そこには必ずプロジェクトの進行をまとめる役割の担当者がいます。1人の場合もあるし、あるいは複数名で一つのプロジェクトを担当している場合もあります。

この時に注意したいのが、メールの書き方です。大抵は、急ぎでない場合の連絡手段は電話ではなくメールがほとんどですが、クライアントが顔を合わせる機会の少ないフリーランサーとの信頼関係を築く材料は、専らメールによるコミュニケーションしかありません。仕事の成果が問われるのはもちろんのことですが、プロジェクトが終わるまではお互いメールで意思疎通を図るので、常識のない書き方や独りよがりのメールの内容だと、どれだけ完璧に仕事を納めても、クライアント側からすると以後パートナー付き合いを継続しようとは思えず、せっかくのご縁も次の仕事に繋げることができません。自らのブランド価値を下げないためにも、フリーランスとしての自覚を持ち、改めてビジネスメールの書き方を知る必要があるのです。

もう一度知ろう!メールの書き方

メールの書き方として大事なのは、何よりも読みやすさです。やたらと長い内容は当然NGで、相手に伝えたい意図を簡潔に分かりやすくまとめて書くのが基本です。メールを作成するにあたっての定型フォーマットは次のような形式になります。

  1. 宛先
  2. 書き出し
  3. 名乗り
  4. 本件
  5. 締め
  6. 署名

宛先

宛先には、送信先の社名・部署名・担当者名を書きます。ビジネスメールが個人だけで使えるアドレスとは限らず、部署全体で共有している場合もあるので、まず初めに誰に宛てたものなのかを明確に記しておきます。

(例)

○○株式会社 営業部
○○

書き出し

書き出しは、本件に入る前のあいさつ文のようなものです。

(例)

  • 「いつもお世話になっております。」
  • 「貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」
  • 「先日は大変お世話になり、ありがとうございました。」
  • 「ご無沙汰しております。」
  • 「突然のメールで失礼いたします。」

…など、頻繁に連絡を取る相手や久しぶりにメールを送る相手、さらには面識のない相手にメールを送る場合など、様々なビジネスシーンによってその都度適切な書き出し文を使い分ける必要があります。

名乗り

名乗りは、自分の名前です。送信者欄に名前が表示されているので、名乗らずに本題に入る人も少なくありませんが、送信者が誰なのかをより分かりやすくするためにも名乗りを入れた方が望ましいでしょう。
企業やプロジェクトの内容によっては、こちらが送ったメールの内容を社員同士でシェアして情報を共有している場合も考えられるので、やはりマナーの一つとしても名乗りは必要になってきます。書き方は、企業に所属していれば会社名・部署名・氏名、会社を持たないフリーランスの場合は名前だけでも構いません。

(例)

「株式会社Misoca ○○部 ○○です。」

「○○です。」

本件

本件では、相手に分かりやすく読みやすく書くことが最重要です。メールは一見便利な連絡ツールに思えますが、言葉のニュアンスや使い方を誤れば、相手に誤解を与えてしまうこともあるので、あやふやな言い回しは避け、しっかりと用件が伝わる内容を書くように心掛けましょう。

(例)

「先日の○○の件、社内会議の結果○○の方に決定致しましたことをご連絡申し上げます。」
「さて、本日は先日ご依頼いただいた内容の一部変更をお願いしたく、ご連絡させていただきました。」
「頂いた資料の中で、2点質問があるのでご回答いただけると幸いです。」

締め

最後の締めの挨拶にも、しっかり気を使いましょう。

(例)

  • 「何卒よろしくお願い致します。」
  • 「それでは決まり次第、ご連絡させていただきます。よろしくお願い致します。」
  • 「お手数ですが、○日の午前中までに、ご返信賜りますようお願い申し上げます。」

署名

署名は、メールの最後に発信者の名前やメールアドレスなどといった連絡先を記した、いわばメール上の名刺のようなものです。一般的なビジネス署名には「会社名・部署名、氏名、メールアドレス、郵便番号・住所、電話番号・FAX番号、ホームページURL」などの項目を入れますが、個人で活動するフリーランスの場合は「氏名、メールアドレス」だけでも構いません。住所や電話番号などは、必要性がない限りは無闇に個人情報を入れる必要もないでしょう。

失礼のないように…意外と知られていないメールのマナー

ここで、意外と知らない人が多いメールのマナーをいくつかご紹介します。

メールには、使っちゃいけない文字がある

日本における電子メール規約というものがあるのですが、そこでは半角カタカナは使用してはいけないことになっています。半角カタカナを使用する人はあまり見かけないと思いますが、カタカナ変換の際に誤って半角になってしまうこともあるので、変換の際は気を付けましょう。
また、ローマ数字やかっこ付きの省略文字、単位記号などの機種依存文字は文字化けを起こして読めない可能性があるので、これらの文字の使用は避けるのが鉄則です。

1行の文字数にも 読みやすさのためのこだわりを

メール本文に打ち込む1行の文字数は、最大で全角30文字程度に収めましょう。
それ以上に長いと読むのにわざわざ横スクロールしなければならなくなり、非常に読みにくいメールになってしまいますので注意しましょう。
1行の文字数が長くなるようなら、改行を入れて読みやすくなるように心掛けることで、メールを開いた時にきれいにまとまって見えます。

件名にメールの要約を書く

件名は、用件を要約した簡素なものになるように意識しましょう。
「○○の件につきまして」「○月○日の打ち合わせ時間の変更のお知らせ」など、件名を見て一目でメールがどのような内容なのかが理解できる書き方にしましょう。
「お世話になります」「お疲れ様です」「いかがお過ごしですか」などといった、パッと見用件が何なのか分からない件名は、他の大勢のメールに埋もれてしまう可能性があり、相手が忙しければメールに気付かずにスルーされ、後々仕事の納期に支障が出てしまう恐れもあるので注意しましょう。

また、件名の冒頭に【ご確認】【至急】など【】で注意を促す一言や、差出人である自分の名前や社名を入れることで、一目で誰からメールが来たのか分かりやすくなり、後から検索しやすくもなります。

デキるフリーランスはこう書いている

仕事がデキるフリーランサーは、メールの書き方にも気を遣っています。彼らのメールは他と何が違うのか、そのポイントをいくつかまとめました。

改行で余白を作っている

メールの読みやすさは見た目に現れます。そこで活用するのが改行です。
空白行を多く入れることで、モニター上の文字を追い続ける目の疲れを軽減することができます。また、適度な空白行があると、全体的にまとまって見えてスッキリとした読みやすいメールを作れます。

読点を適切に入れている

読点(、)は、多めに入れた方が読みやすくなります。読点が少ないと、文字がただひたすら並べられているように感じて大変読みづらく、内容がいまいち理解しにくいので、相手を疲れさせてしまいます。読点を正しく入れることで、メールがテンポよくスムーズに読めるようになります。仕事がデキる人ほど、読点の使い方が上手です。
ただし、必要以上に利用すると、文章を細切れにされたような不自然な印象を与えてしまいます。バランスを心がけて適度に利用しましょう。

また、読みやすいメールの文章は句読点(。)の利用も上手です。一文があまりにも長いと、「結局何を言ってるのかわからない」という印象に陥りがちです。やはり日頃から、読書などを重ねて正しい日本語を意識しておくのが良いでしょ

記号や罫線で見出しや区切りを作っている

メールの用件が複数ある時は、■◇★◎などの記号を使って見出しを付けてまとめ、改行代わりに***を使って区切りを設けることで、全体的にメリハリが出て読みやすいメールになります。

専門用語は使わず、わかりやすい言葉に置き換えている

メールの相手が専門家でないなら、専門用語は避け、なるべく分かりやすい言葉選びをしていきましょう。
メールは連絡手段としては便利ですが、コミュニケーションツールとしては簡素になりがちなので、意図が伝わらないと誤解を招く場合もあります。内容的にどうしても専門用語が必要な時は、かっこ付きの注釈も付け加えましょう。
しかし、同じ専門家・業界人同士であれば専門用語で伝えた方が分かりやすい場合もあるので、ケースバイケースです。

署名にもこだわっている

メールの最後に差出人が誰なのかをはっきりさせるため、署名を記入することが大切です。
先述したように、フリーランスの場合は名前だけ記載するのも間違いではありませんが、ここで、フリーランスの強みを活かして署名にもこだわりを持ってみましょう。

名前や連絡先が書かれた名刺に様々なデザインがあるように、署名にも個性をアピールできる書き方やデザインがあります。特徴のない署名も、最後に座右の銘やお礼の一言などを一つ入れるだけでもインパクトのある印象を与えられます。
自分の書籍があるなら、タイトルを入れてそれとなくアピールするのもいいですし、最近ではFacebookTwitterなどのSNSURLを添える人も増えています。ビジネスパートナーとして今後信頼関係を築いていきたい相手には、署名のデザインも、自分を売り込むツールの一つとして活用することができます。
もちろん、これは使う相手との付き合いの深さやメールの内容によって使い方を分けなければいけませんし、ただの確認事項の短い返信には不要で、名前だけの簡潔な署名が好ましい時もあります。

しかし、普段ただ名前や連絡先だけを入れた味気ないスペースが、思いがけないコミュニケーションの場として活かされるのは間違いありません。仮に、相手との打ち合わせで顔合わせが必要になった際には、少しの工夫があるのとないのとでは、事前に相手に与える印象は大きく異なりますし、会話の幅も広がるかもしれません。自分にしかできないこだわりを持つことも、フリーランスの強みなので、存分に活かしていきましょう。

メールひとつで、仕事が出来る・出来ないの印象は大きく変わるもの。だとしたら、メールにも気を使って相手に良い印象を与えない手はないですよね。
最近では企業に勤めることなく、高校・大学を卒業後そのままフリーランスとして独立起業する若者も増えています。そういう方たちは、先輩社会人に「メールの書き方」を学ぶ機会がなかなかありません。現代のビジネスシーンにおけるコミュニケーションの基本であるメール。本記事をきっかけに、今一度書き方やマナーを見直すキッカケになれば幸いです。