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シルバー世代もPC1台で稼ぐ時代!60歳フリーランスに学ぶ時短術

60歳でもフリーランス

『フリーランス』という言葉がすっかり定着したように、現代は多様な働き方が認められるようになりました。
“多様の働き方”とは、なにも自由なワークスタイルを指すだけのものではありません。定年退職後、60代といったシルバー世代になっても自分のペースで仕事を続けられるのが今の世の中です。IT社会がもたらしてくれた歓迎すべき『多様性』の姿と言えるでしょう。

今回は、60代になってはじめて『クラウドソーシング』を活用してスキルを収入に転換しているEさんに登場していただきます。なぜ彼女は60歳になってなおフリーランスとして活動できているのか?どのようにお金を稼いでいるのか?Eさんは、「若い頃のように集中力が持たないのよねぇ」と笑いながらも、我々が参考にすべき時短術などについて語っていただきました。


毎月、わずかな年金ぐらしでは、とてもへそくりまではできないと思ってはいませんか?
60歳ともなれば外に働きに出ることは難しくても、細切れ時間を有効に使うことでお小遣いを稼いでへそくり貯金をすることも可能です。

夫の定年後もダブルポケットで

夫の定年と同時に、当時まだ健在だった4人の親の孝行をしょうと思い、15年ほどしていたアルバイトのミニコミ誌のライターをやめました。

十分な親孝行ができないまま、相次いで4人の親は亡くなくなりましたが、それでも後悔せずに見送れて良かったと思っています。
15年間に貯めたへそくりは、世話になっているお嫁さんに心付けとして渡したり、入院費の足しにしてもらったりして、親たちが亡くなった時には残額が数千円になっていました。

私は60歳を目前に、リタイアした夫と向き合う日々が続きました。
「長いこと働いたんだからこれからはゆっくり旅行でもしょう」
との夫の提案で、1年間は毎月のように旅行をしていました。

しかし、還暦を迎えて、いつまで続くかわからない老後が不安になりました。
月に5万円ずつ稼げる力をつけておけば、年金だけで生活をまかない、稼いだお金を趣味に使うことができます。何をするにも先立つものはお金です。
夫は若いときからしていた株の配当金を自分の小遣いにしていましたが、仕事をやめてからは自由になるお金がありませんでした。
「私も自由になるお金が欲しい」その単純な思いから、仕事探しをはじめました。

細切れ時間に家庭でできるプチ仕事で5万円稼ぐには?

人に気を使わず、元手がかからず、細切れ時間にでも出来る仕事を探しているうちに巡り合ったのが、クラウドソーシングの仕事でした。

クラウドソーシングの仕事とは、多数のクライアントとユーザーをマッチングさせ、それぞれのニーズにあった案件を紹介してくれる仕組みです。
職種はプログラマー、デザイナー、ライターなどがありますが、探せばその他にも、特別な資格がなくてもできる仕事が数多くあります。
「よし、この仕事で毎月5万円を稼ごう」
私は、そう決心して無理とは思いながらも、ランサーズに登録をしました。

最初は、タスクの30円とか50円の仕事から始めたものの、時間がかかる割には単価が低く、1か月数千円の収入でした。
2ヵ月目からはプロジェクトに応募したところ採用されるようになり、順調に仕事をさせてもらえるようになりました。
思ったより早く3ヵ月目くらいから1ヵ月に5万円を稼ぐことができるようになりました。

クライアントと波長が合い、喜んで頂けた時は本当にありがたく満足感を感じるのですが、
何度か書き直しても意向にそえない場合は、本当に悩んでしまいます。
一番ショックだったのは、提出した記事が却下されて、報酬も頂けず評価が1だったことです。
その他にもパソコンが駆使できないため、クライアントが指定する記事の送付の仕方が分からなかったり、連絡方法がスカイプやチャットなどだとできないため、仕事を選ぶ段階でずいぶん限られてしまってくるのが悩みの種です。
とは言え、1年も経たないうちにコンスタントに目標の5万円を稼げるようになったことは、自分でもびっくりしているくらいです。

夫の反応は?

夫と二人暮らしのため、当初仕事を始めた時は気を使いながら仕事をしていました。
「今更仕事をしなくても」
といった考えの夫と、何らかの形で社会とかかわってお金を稼ぎたいと言う私の考えとは少しズレがありましたが、1年たってようやくリズムがつかめてきました。

クラウドソーシングの良いところは、自分で仕事をコントロールできることです。
用事や旅行の計画を入れると、その前後は仕事を入れないことができますし、毎月の定期的な仕事は、クライアントの承諾を得て調整してもらうことも可能です。

いつも同じ家にいる夫婦が、絶えず見つめ合って暮らすより、お互い違う方向を見ながら暮らす方が、いさかいもなく暮らしていけるように思いますよ。

60代の時間節約術

おばあちゃん世代は、元気なうちにしておきたいことがたくさんあります。
仕事だけで1日を費やすわけにはいきません。

仕事を家でする場合は、時間のやりくりの上手下手で仕事の効率と満足のいく家事ができるかどうかが決まってきます。
仕事と家事の間に趣味の時間もとるとなると、かなりの工夫が必要となってきます。

2時間たったら仕事はoffに

同じ姿勢を長くとっていると年のせいもあり、目も疲れ腰も痛くなってきます。
私は2時間パソコンの作業をしたら、気分転換に家事をするようにしています。

仕事の時間は午前中2時間、午後2時間と決めていますが、家でばかり仕事をするのも飽きてしまうので、記事のリサーチを兼ねて図書館に行きます。
ノートと鉛筆持参のアナログリサーチ法ですが、インターネット上では得られない情報も収集できます。帰りにひとりでお茶をするのも楽しみの一つです。
若い方は、スタバなどにノートパソコンを持ち込んで作業をしている人も見かけますが、それはさすがにできません。年とともに集中力が落ちているからでしょうね。

やることリストを作って家事と仕事を同時進行で

寝る前に明日しなければならないことをポストイットに書きだし、パソコンのデスクトップの横に貼っています。
10分でできる仕事をリストアップして、仕事の合間のすきま時間におこないます。
玄関の靴の整理、トイレ掃除など10分でできるものを運動感覚で仕事の合間にしていますが、まとまった時間が取れなくても、なんとか家事と仕事を両立することができます。

職住接近

職住接近とは、職場と住む場所が近い方が望ましいという意味ですが、クラウドソーシングの仕事はまさにそれです。
私の場合は、リビングにパソコン専用の机を置いて仕事をしているため、洗濯機を回しながら、煮物をし、調べ物をしながら、電話やインターホンの対応もしています。

貧乏暇なし?稼ぐに追いつく貧乏なし?

「貧乏暇なし」とは、生活に追われて朝から晩まで働かなくてはいけないので、趣味の時間などがとれないことを言います。

「稼ぐに追いつく貧乏なし」とは、一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないという意味です。
私は、貧乏を嘆かずに時間を上手に使い、適度に稼いで趣味の時間も得ようと思います。

平均寿命が伸びている昨今、60歳以上でも将来的に金銭面で不安な人は、収入を得る努力をしてみるのもありかと思います。

シビアな話ですが、夫が平均的サラリーマンで妻が専業主婦であった場合、現在どちらも65歳以上なら、夫の厚生年金と妻の国民年金を合わせて約20万円が平均収入です。
この金額で生活するにはぎりぎりの額ですが、もし仮に夫に先立たれた場合の遺族年金は、4分の3で、金額にすれば約7万円ほどです。自身の国民年金と合わせても12~13万円くらいですよね。

そこまで考えて仕事を始めたわけではありませんが、「適度に稼いで趣味の時間も得る」をモットーに、週3回のスイミングと週3回の近くの温泉通いは、稼いだお金から捻出できており、へそくり貯蓄も順調に進んでいます。

まとめ

クラウドソーシングのライティングの仕事を初めて1年で思ったことは、お婆ちゃんだからと甘えないことと、若い人のためにもあまりにも低い単価の仕事は引き受けないということでした。
時間の余裕があるからと、年寄り世代のライターが低単価の仕事を受けることは、やる気のある若いライターさんたちの単価を下げることにもなりかねないからです。

「いつまで続けるつもりなの?」と夫は聞きますが、「需要がある限り」と答えています。
へそくり貯蓄は安心貯蓄とも言えます。長い人生、夫に言えないお金が必要な時もあるのです。

─Eさん(60歳・女性)


図書館に出かけ、社会との繋がりを実感しながらクライアントワークをこなし、自分で稼いだお金で趣味を楽しむEさんの生活は充実したものでしょう。
老後の年金制度が不安視される現代の若者にとって、『趣味のお金は自分でつくる』というEさんの姿勢には尊敬を持って見習いたいポイントが多数あります。
いまのうちに一生モノのスキルを身に付けておいて、リタイア後もEさんのように充実した毎日を送りたいものですね。