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【死活問題】フリーランスとして独立直後、元勤め先から仕事を受注するための心構え

古巣から仕事をもらうには

フリーランスとして独立を検討中のみなさん。独立後、具体的にどこから仕事が得られそうか考えたことはありますか?
会社の知名度、信用度といった看板がなくなり、あなたの名前ひとつで仕事を獲得しなければいけないフリーランス、独立直後は仕事が無く苦労する方も多いもの。
そんな時、かつて勤めていた会社というのは、あなたの実力や人となりをよく知っているので、無条件的に仕事を発注してくれる『超お得意様』になりうる存在なのです。

そのためには、在職中から会社や同僚、上司から信頼を得た良好な人間関係を構築して置かなければなりません。
そこで今回は、二人の先輩フリーランスから、古巣から仕事を貰うために必要な心構えを明かしてもらいましょう。


信用が全て!元勤め先や取引先には感謝の気持ちを表そう

当時企業勤めだった私が独立して、初めて依頼を受けたのは古巣であった会社からのオーダー。
それまでは食品加工業でしたが、独立して始めたのはIT系で全く畑違いの職種。
独立して仕事を始める場合、元いた会社から仕事をいただく上で”必ずやっておかなければならない事”を偶然やっていたおかげで、私の独立スタートは成功したようなものです。

自分が過ごした環境で関わった人へは感謝の意を

企業に在籍時に関わった人すべてが将来の顧客であり、または後から入った従業員さんであっても、自分の仕事と関係性があれば顧客に成り得ます。
それは退職した後でも、自分がかつてこの会社で〇〇を担当していて、どんな人だという情報は古巣で働く元同僚によって受け継がれます。
そこで新しい従業員は私の情報を知り、今度はプロとしての仕事を依頼される場合もあります。

仮に完全に縁を切った場合、私が在籍していた事で無条件の評価をしてくれている超得意先を無くすことは、絶対に避けなければなりません。
本来自分が新たに得なければならない信用を、古巣の同僚が代わりに行ってくれる効果は少人数であれ効果は絶大です。
新しく入った顧客になりえるかもしれない従業員もまとめて放棄する事になるので、退職の際は感謝をもって円満退社を試みる姿勢は最重要となってきます。

退職前には同業他社の経営者にも報告

企業の中にいると同業他社の経営者の方や関係者と話す機会も多く、独立が決まった以降その後の進展について軽くあいさつ程度でお伝えしておけば、仕事の依頼を頂けるようになることも。
人の縁は6人いれば必ず結ばれると言うほど、6人の隔たりには何らかの縁が生れるとも言われます。
同じ地域で独立して仕事を始める場合、何処で巡り合うかがわからないのが人の縁。その縁から仕事が生まれる場合は往々にしてあります。
それは、会社が後ろ盾となってくれている時期には気が付かないものですが、組織のネームバリューを利用した人脈が後々に生きてくると言う点では、同業他社で働く方であってもいずれは自分の顧客になり得る可能性があると理解しておかなければなりません。

まずは信用が無ければ、どんな事をしようと無駄に終わる点では非常にシビアに見えますが、私自身が今実感している事は、信用が積み重なり顧客から全て任せると依頼されるようになった今、ようやくフリーランスから事業へと成長させることが出来るようになりました。
全て一言でいえば感謝という言葉になってしまいますが、やはりどんな仕事であれ人との信用が一番大切になる事を忘れてはならないと実感しております。

─ワタナベさん(39歳・男性)


少しぐらいはズル賢く?在職中から良好な人間関係を意識しておこう

フリーランスとして独立してからは、古巣の会社に顔を出すのは少々勇気がいることです。

これは円満退社をした人でも同じ事が言えると思います。
同僚時代には気さくに話してくれた仲間がなんとなくよそよそしいと、その態度が辛くなり、つい足が遠のいてしまうものです。

「私の仲間たちなら大丈夫」と高をくくっていると痛い目に遭います。日々情勢が変わるのがサラリーマンの社会ですので、「仲間は昔とは別」とまず割り切っておくことが大切になります。

「あの課長が左遷」「あの部長が出世して部下のパワーバランスが変わった」「思わぬリストラで社内がピリピリしている」

あなたは既に部外者ですから、刻々と変わる古巣の情勢にはついていけなくて当然です。
この意識付けを持っておくことが大切です。

訪問口実の人を必ず確保しておく

ですが、そんな中でも「なんとなく訪ねやすい人」というのはいるものです。「電話しやすい人」とも言えるかもしれませんが、フリーとして独立する前には、こういう仲間を作っておくようにすることが大切です。

戦略じみてしまっていますが、こういう「計算高さ」はフリーランスとして食べていくには必須のスキルになります。

少々出世街道とは距離を置いているような同僚は必ずいるはずですので、候補になりそうな人とお酒の席を積極的に設けるなど、地盤を築いておくことが重要です。
「近くまで来たからコーヒーでも飲まない?」と声をかければ、「ちょうど一服できる時間だからいいよ」と気さくに会ってくれる人ならば、話の流れで、「そうだ、部長がちょうど出張から戻ったから、顔だけ出しておけば良いじゃん」と声かけをしてくれる事も結構あります。

そのような自然な流れから商談に発展することは結構ありますので、少々計算高い「ずる賢さ」を身につけておくのもフリーランスにとっては大切なことです。

どこの馬の骨かわからない人より、実力が良くわかっている人に会社は発注したいもの

古巣の人たちはあなたの実力を誰よりも理解しています。
サラリーマンはとにかく「失敗したくない」「問題を起こしたくない」のが本音ですから、仕事を発注するなら実力が良くわかっている人にしたいのが本音です。

自然な形で商談ができるような空気感を作れるようにしておけば、古巣があなたに仕事を発注することをためらう理由は無くなります。

「気軽に会ってくれる人」

サラリーマンとして営業で奔走していた時、そのようなお客さんを自然と作っていませんでしたか?

ずる賢いテクニックかもしれませんが、そのような人間関係を退職する前に構築しておくことが、古巣から仕事をもらう一番のテクニックです。

─矢崎武一朗さん(41歳・男性)


編集部スタッフの私は、フリーランスとして独立する直前、先に起業していた先輩から「会社では馴れ合いもいいが、独立するならビジネスは戦争のような世界だ」と教わりました。独立後に仕事を振ってもらえるように人間関係に気を使うというのは、打算的でずる賢いと感じるかもしれませんが、あらゆる手段を尽くしておかないと戦場で食えなくなるのは他でもなく自分自身です。
もちろん度が行き過ぎたような振る舞いはご法度ですが、在職中からなるべく多くの『味方』を作って、独立後のスムーズな立ち上がりに役立てるのも大切なこと。精神衛生上も、会社とはケンカ別れせず、爽やかな円満退社で終えたいものですね。