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それでも、僕達はフリーランスを続けていく…。こんな働き方、もう辞めてしまいたいと思った時の話

フリーランスはやめられない

このメディア『フリーランスブック』は、”多様な働き方を応援するメディア”として、フリーランスにまつわる様々な情報や面白話をお届けしています。
フリーランスだからといって、私達はなんでも手放しに称賛するわけではありません。かくいう編集スタッフの私もフリーランスとしての期間を経験しており、その『辛い部分』の存在にも気付いています。

こんなに辛い思いをするのなら、もうフリーランスなんて辞めてしまいたい…と考えたことがあるフリーランスも、世の中には沢山います。もし、あなたが今、働き方について思い悩む部分があるのなら、この記事をお読みいただければきっと、「自分だけじゃない」と少し気持ちが楽になるハズ。
今回は、4人のフリーランス仲間の『辞めたいと思った話』をお届けしますが、結局彼らは今でもフリーランスを続けているようです。なぜ、『辞めたい』と感じることがありながらも、フリーランスでいられ続けるのか?彼らの言葉の中に、ヒントがあるような気がします。


何度辞めようと思ったことか

聞こえの良い「毎日が日曜日」

「明日から毎日が日曜日です」

そう聞いて皆様はどう思うでしょうか。

「羨ましい」…周りのサラリーマンの友人には、そう言って頂いた事も実際にあります。
では実際に、そんな生活を送れるとしたらいかがでしょう?

さて、収入はどうしましょうか?食べ物は何を食べましょうか?
水道代・光熱費はどうでしょうか?家賃はいかがしましょうか?税金関連はどうでしょう?
…と言う状況に常に置かれているのが、フリーランスの出発点です。
つまり、フリーランスは毎日が日曜日のまっさらなスケジュール帳を黒く塗りつぶす事から始まります

月賦の固定収入>>>>>>フリーランス

仕事があれば収入の金額には限界がありません。当然仕事が無いならその月の収入は0です。
もちろん、サラリーマンの様にその月に決まった額が入る仕組みではありません。
「仕事を辞めたい」そんな事を言われながらぼろぼろに罵声を浴びても、毎月の決まった日にお給料が入る生活が羨ましくて仕方がありません。その状況さえ常に置かれていないというのがフリーランスの立場です。
ですので、金銭的な意味から言えば、仕事を辞めたいと思った事は何度もあります。アルバイトを併用しているフリーランスのクリエイターも多くいます。

使われやすい人が多い

フリーランスは会社に所属している訳ではないので、クライアントと直接交渉になります。
クリエイティブな人は製作に専念するのですが、あまりに社会人経験も乏しい人も多く、交渉下手な人が多いので使われ易い傾向があります。

以前は私もその一人でした。有名な会社に勤めていた信頼していた方から新しい企画をやると言う事で誘われました
当時信頼していたのですが、気付けば当初と異なる作業を任され、お金を取られ、結果100万円近い損害を受けました。
その時は、こんな辛い思いをするのならフリーランスなんて辞めてしまいたいと思いましたが、色々な人に相談をしまして、「高い授業料を払って学んだ」と言い聞かせ、改めて進むことができました。

好きこそ物の上手なれ

当然、好きだからこそ続けられるということもあります。ただし、いつも自分が好きなことばかりできるわけではありませんから、クライアントの要求に柔軟に答える必要があります、逆を言いますと、業界内で作れないのならばやめるしかありません。
無い頭をひねり出して何時間も机に向かいます、一日中考えても出ない時も普通です。
当たり前に創作活動が出来る訳ではありませんので、毎回「引退かも」と言う自分の弱い気持ちと戦いながら作業をしています。
一日中考えて作ったものでも次の日は嫌になっている場合も多く、その場合は当然初めからやり直しです。
そんな過程を通りながら、ある瞬間に降りてくる時があります。その瞬間はダムが決壊したように目の前の道が開けてきます。
一つの作品はこのような自分自身の葛藤を得て作られています。

街中で、何気なく自然に溶け込んで見えている絵やロゴ、聴こえている音楽など、皆様が目にする製作物には、計り知れない見えない努力がある事を少しでも思って頂けると、フリーランスの方々にとってこれほど嬉しい事はありません。
少しでも笑顔に繋がる努力を今日もどこかで繰り広げています。

─Sさん(男性)


孤独を感じた時、フリーランスを辞めたいと思った

マジでフリーランスやめたい!

フリーランスで仕事を始めて1年ほどが経った頃には、私は執筆だけで良い生活ができる程度の収入を得ることができるようになりました。
しかし、フリーランスは仕事の受注もスケジュールの調整も戦略も自分で決定しなければなりません。
これらのことは会社で雇われて働いている人もやるとは思いますが、フリーランスが会社員と違うことは誰からも褒められないということです。
これはフリーランスとして仕事を始める際にわかってはいたことなのですが、時間が経つにつれ、誰からも直接褒められることのないということが、誰のためにもなってないのではないかと感じるようになってきます。
多くの人はフリーランスも人との関わりの中で仕事をしていくと考えているかもしれませんが、意外とそうでもないです。
一ヶ月間ずっと部屋に籠って大きな仕事を一人でクライアントとメールでやり取りをしながら進めることもあります。

大きなプロジェクトが終わった時の達成感はかなりのものですが、その時に一緒に喜びを共有できる人がいなかったり、褒めてくれる人がいないと気付いた瞬間、仕事というものは何なのかと考え、フリーランスを辞めて企業で多くの人と関わりながら仕事をした方が楽しいのではないかと考えてしまいます。

フリーランスの悩みの解決法

先ほど紹介したフリーランスの実情の悩みについての解決策というものはありません。
慣れることしか方法はありません。
ただ、ランサーズなどから報酬金額で上位に選ばれましたというメールでの通知などは他人に認められたという感覚を味わうことができるので、自分の承認欲求を満たす数少ない機会です。
昔のフリーランスはクライアントと直接会って話すことが多かったのですが、今は直接会うことなどはほとんどなく、いくつかのメッセージのやり取りで相手の希望や性格的な部分を把握しなければならないので相手が希望する製品を提供することが難しい時代になってきました。
私は相手のプロフィールや依頼概要を何度も読むことで、相手の求めるものが何なのか、相手に対して絶対に質問しておいたほうがいいことはあるかということをしっかりと時間をかけ分析しています。
また多くのフリーランスとの共有の場にも顔を出しクライアントの要望の分析の方法を話し合ったりしています。
そしてお互いにお互いの技術を褒めあったりする交流の場を増やしていくと仕事へのやる気が高まります。

フリーランスを辞めずに続けていく秘訣

フリーランスで一番悩む部分はやる気が継続しないという部分です。このやる気の継続という部分は正直才能という面が強い気がしますが、賞賛を得ることでやる気を継続させるという方法はあります。
もちろんクライアントからの賞賛の声や評判などは目や耳に入ってきますが、それは直接聞く賞賛とは雲泥の差です。
自分の実力を目の前で褒めてもらえる場を自分で作ることがフリーランスとして続けていく一番のコツです。

─reiさん(男性)


安定した会社員の友人とどうしても比べてしまい…

収入が不安定になりがちなフリーランスをすでに二十年ほど続けていますが、きれいさっぱりやめて就職したほうが良いかなと思ったことも数多くあります。
特に同じ会社に勤めていた友人が出世して組織の人間として動くようになっていたり、安定的な生活を送っている姿を見るとやはり比べてしまう時がありました。その友人は長年勤めて来たからこそ、会社が彼を守っているのだと感じさせる面を嫌になるほど見る事になったのも一つの要因です。

フリーランスを辞めた先はどうなるか?

フリーランス状態を止めた場合、どうなるかを考えずに辞められるならきれいさっぱりで良いと思いますが、実際問題はそんなに簡単ではありません。
やはりフリーランスの場合であれ、顧客も多く全ての会社に迷惑が掛かる事は必然ですし、懇意にしてもらっているお客さんが居る手前、その責任はついて回るからです。
会社の場合は次々に新しい取引先を開拓する営業マンがいますが、フリーランスの場合あまり大きく手を広げる事も出来ず、そのお客さんが廃業をすれば自然に仕事が無くなる為、そこから改めて新規獲得となると辛い状態になるのも確かなので、法人化する事も考えないわけではありません。
また今は全ての意思決定が自分主体であるのに対し、就職すると組織のかじ取りに否応なく行動を合わせなくてはならない弊害が出てくることも考えなくてはなりませんでした。
そんな時脳裏によぎったのは、最初から順風満帆に進んでこれたのは、お客さんが居てくれたこそという点を決して忘れる事は出来ませんでした。

悩んだ結果フリーランスからの事業化を目指す事に

度かフリーランスを辞めたいなと思いながらも、なんとか業務を続けた結果、新しい顧客もお客さんによる口コミで増え、法人化までもう少しです。
更には無借金経営で20年つづけた意味もあったようで、銀行によって融資が受けられることも分かり、大きく事業化をするか考えている所です。
次は法人化。そこでもまた色々な責任が次の悩みとして発生してきている面もありますが、もうしばらくは機動力のあるフリーランスで居よう、と考えています。
ですがフリーランスを辞めたいと思った原因ともなった、企業勤めを選んだ頑張っている友人も精神的にかなり不安定になっている姿を見ると、自分が元気でいられるのもやはりフリーランスを選んだからだと感じています。
収入的にも現在は余裕資金での伸びしろを実感できる生活を送れているので、あの時の自分の判断に感謝しています。

─ワタナベさん(39歳・男性)


落ち込んだりもするけど、私はフリーランスです。

わがままなクライアントに振り回され、辞めたいと感じた瞬間

デザイン関係の仕事をしている方なら、誰でも経験していることだと思いますが、クライアントに振り回され大変な苦労をすることが良くあります。その度、自分の会社のサポートもないフリーランスは、すべて自分でなんとかしなければなりません。そんな時、私は「フリーランスなんてもう辞めようかな」という想いが脳裏をよぎる瞬間があります。

瞬間その1

後出しジャンケンのように修正を言ってくるクライアントが多いんです。「お任せします」と言っていたのに、ラフを見ると欲が出て来るのか、あれもこれもと注文が出るわ出るわ。いつになったら確定するのやら…。

瞬間その2

「業界が固いので柔らかい感じで…」と言われてそのように作成したら「ターゲットはアグレッシブな人が多いので、キツイ感じにしてください」。明日には入稿しなければならないという日に逆ベクトルの修正。他の仕事もある中、「えー、このタイミングで?」とうんざり。

瞬間その3

「説明してください」といわれ、経緯を何度も説明するのですが、思う返答になっていないのか、「…だから、説明してください!」の一点張り。今でも、何がまずかったのかさっぱり分かりません。

身内に不幸があったときでも迫り来る納期!

結婚式は事前に予定が立ちますが、お葬式は予測不可能です。病気の人がいたって、いつ亡くなるかを予定して仕事をスケジューリングする人はいないと思います。

身内に不幸があっても、フリーランスの納期は待ったなし。事情を説明すれば待ってくれますが、代替性がないフリーランスの仕事は基本的に待ったなし。先方も困るわけですから、なんとか気持ちの整理をつけて仕事を完了させました。これが会社員なら堂々と休みが取れるのに…と複雑な気持ちです。

土日祝日、いつ休みを取ったらいいの!

フリーランスは自分で休みを決められるのがメリット。でも、これは諸刃の刃だなと思います。クライアントとの関係で、そうはうまくいきません。私の場合、クライアントは法人なので、平日の営業時間内に仕事のやり取りを行ないます。となると月〜金17:00までに打ち合わせも納品も行なわなくてはなりません。

でも私は子どもの学校やPTAで平日に休みを取りたい。そうなると、どうしても土日に仕事をせざるを得ないのです。週末の昼間は家族サービスもしたいので、家族が寝静まった土日の夜に仕事。「これじゃ、寝る時間がない!」と日々苛立ちも募ります。

金曜に納品すれば「仕様変更があったので、月曜までに直してもらえますか?」…ここで「できない」と言いにくいのがフリーランス。こちらの都合に合わせて対応できるよう「メール連絡して」といったのに、「緊急なので」と何度も電話が来てグッタリということもありました。

結局、私が取った道とは?

いろいろ経験しましたが、結局今でも私はフリーランスで仕事をしています。何かあれば「次はこうしよう」とすぐ決めて動ける自由があるからです。クライアントとのコミュニケーション方法や休みもうまく取るコツも徐々に分かってきました。
トライ&エラーもまた楽しいと思えるメンタルがある人はフリーランスに向いているのではないかと思います。

─cocotoさん(45歳・女性)

自由なようで、自由じゃない。社会とつながっているようで、孤独を感じる。稼げるようで、苦労が多い。
フリーランスとはこんな『理想と現実』と戦いながら、すべてを自己責任で背負わなければいけない立場なのです。それでも、彼らは自分の仕事やライフスタイルにやり甲斐や楽しみ、誇りを見出し、今日も何処かで仕事に励んでいます。
いかがでしたでしょう。フリーランス、もう少し続けてみませんか。