フリーランスブック

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フリーランスの僕たちが、法人化せずに個人事業主のままでいる3つの理由

フリーランスと法人成

区分上は個人事業主となるフリーランスですが、ときどき周囲から「社長なんだ!」と勘違いされること、ありますよね。
日々フリーランスとして仕事をしていると、「会社にはしないのか」というテーマについて自ずと考えることがあったり、また他人から尋ねられることがあると思います。

なんとなく、ハードルが高い気がする法人化。自分で会社を立ち上げて社長になるというのも憧れてはみるものの、実際に現在の自分の状況と照らし合わせてみると「まだ早いかな」なんて思うフリーランスの方が多いようです。

今回は、法人化を検討してみても、あえてフリーランス継続を選択している3人の個人事業主に話を伺いました。面白いことに、3人共それぞれ異なる事情や考えがあって、フリーランスを続けているようです。


フリーランスで気ままにのんびり生活したいから

私はライティングを中心にフリーランスの活動を行っています。そもそも、フリーランスの活動を行う前は公務員という安定した職業でした。公務員を辞めて完全成果主義のフリーランスに惹かれ、この世界に飛び込みました。なぜ、一般企業に転職しなかったのか、法人化しなかったのか、フリーランスにしたのか。1番の理由は、フリーランスになる手続きの簡単さ・資本金1円からできる身軽さに惹かれたからです。法人も資本金1円から立ち上げることができますが、実際はお金がかかる。法人化し、会社設立には30万ほどの費用が必須ですからね。30万の費用をかけても会社経営に無知な私が成功するとは思えませんでした。

フリーランスでのんびり、と

フリーランスから法人に変更または加入したほうが「安定を得られる」と考えた時期もありました。法人にすると、国民保険ではなく社会保険に加入できることに惹かれました。また、法人のほうがフリーランスよりも資本金の出資も得やすくなります。社会的信頼は法人の方が上です。

それでも私は法人化しません。法人化し、会社を立てると高いリスクが伴います。大きな利益を得ることも期待できますが、その分リスクも伴う。フリーランスは法人よりも社会的信頼は低いですがリスクも低いのです。低いリスクのぶん、たくさん儲けることは難しい。しかし、私の性格上、たくさん儲けることは考えていません。私は法人化せずフリーランスで気ままに生活し、生活費だけを稼いでのんびりと生活がしたかったのです。

フリーランスの最大のメリットとデメリット

会社や法人だと、仕事を分担することも可能ですが、フリーランスだとマネジメントから仕事完了まで全て自分1人です。大変のように思いますが、働く場所も時間も自由です。自らのリズムで生活し仕事ができることが最大のメリットであると考えています。
デメリットは信頼関係で成り立っている関係をいつまで続けることが可能なのかという「将来への不安」です。やはり、フリーランスのメリットは今を大切に生きていくことができること、デメリットは数十年後への不安となるでしょう。

デメリットがあっても法人化しない

安定した未来を得にくいフリーランスですが、私は当面は法人化を考えていません。まだまだ、フリーランスとしては未熟で不安定ですが、それでも公務員に戻りたいとも考えていません。人生1度きり。社会がお金儲けを基準に動いていても、その中で自分の基準を作り、法人し会社を建てるリスクはとらず、のんびりと生活していきたいのです。

─ハツムラさん(23歳・女性)


現在の収入では節税の恩恵を受けられないから

ぶっちゃけ私が法人成りしない理由は、フリーランス業としての収入がそこまで多くないからです。

確かに法人化は節税に有利

日本の所得税(個人事業主)は、課税所得が多くなればなるほど高い税率を用いる累進課税制度を採用しています。一方で、法人の場合は課税所得に関わらず税率が一定であるため、利益が多くなればなるほど、個人事業主としてフリーランス業を行うよりも、法人成りした方が税金の支払いを減らすことができます。また、法人化することにより、自分自身にも給料(役員報酬)を払うことできるためその分経費を計上することができ、節税に繋がります。

現在の私

私は現在、そこまで収入が多くないため、累進課税制度の中でも低い税率が適用されていますので、法人税を支払うよりも少ない税金で納まっています。従って、法人成りする最大の目的(節税)が当てはまらないのです。

厚生年金に加入できない分の年金対策は、国民年金に加え国民年金基金を活用しています。また、課税所得を少しでも減らすために、細かい経費を拾い集め、将来の退職金代わりに小規模企業共済に加入しています。

小規模企業共済とは

小規模企業共済は、国民年金・基金と同様に、その全額が支払った年の所得控除として利用できるため使い勝手の良い制度です。年払いにしておくと少額ですが現在の預金利息よりもはるかに高額な金額が割引料として振り込まれるのも嬉しい限りです。受け取る時も一時金or年金として受け取れるため税制上のメリットがあります。

会社にすることで得られる社会的信頼という面も、個人事業主としてフリーランス業を行っている現在において、特に支障は出ておりません。

以上より、現在の私が法人成りするメリットがほとんどないため、私は個人事業主としてフリーランス業を行っています。

将来は法人化したい

私の理想は、年々課税所得を増やし将来的には法人化できる規模にすることです。具体的には、月々の利益(収入ではなくあくまでも利益)が平均的に50万を超えたあたり、もしくは年間の課税所得が1,000万円を超えだしたあたりで法人成りを考えています。

法人になる際のデメリットとして、「設立登記の煩雑さ」や「赤字でも払わなければならない均等割」を気にする方がいらっしゃいますが、設立登記は想像以上に簡単なものです。わざわざ高いお金を払って司法書士に頼むほどのものではありません。また、赤字でも支払う均等割についても、そもそも赤字になってしまってはフリーランス業の継続ができない状況に陥ってしまっているといえます。そうならないためにも利益を出し続けることを目標としているため、こちらも特に気にする必要はありません。

規模が小さい時は個人事業主として、規模がそれなりに大きくなって来たら法人成りして会社としての各種メリットを享受したいと思います。

─STK-tomoさん(24歳・女性)


税務が煩雑そうだから

私の場合、法人化しない理由は、「税務の事が良くわからないから」です。

売上げが1千万円見えてきたら法人化した方が得だという話を良く耳にします。
ですが、今は弥生会計で何とか本や税務の無料相談会でわからない箇所を相談しながら確定申告をしている身としては、「法人化しての税務処理なんて、自分じゃ絶対にできなそう」と思ってしまいます。
法人化すれば自分は自分の会社から給料をもらうという妙な位置関係になるわけですし、源泉徴収やら社会保険やらの事などさっぱりわかりません。

「税理士を頼めばそれでいいじゃん」と言われそうですが、フリーランスにとって税理士を探すのってとても敷居が高い事に感じますし、なにより税理士さんに払う報酬を払うのが大変です。月額3万~5万くらいかかるならば、「弥生会計で自分で確定申告した方がいいわ」と思ってしまうわけです。

そもそもフリーライターなんていうのは売り掛けだ買い掛けだとか、仕入れが発生するわけではないので、小さな飲み屋さんなんかより会計処理はよっぽど簡単なんです。

だから法人化などしようとは考えないですね。

ただ、売上げが1,500万円になったら法人化考えないといけない

とはいえ、お陰様で順調に売上げが伸びている今、来年あたりには売上げも1,500万円が見えてきそうなので、そうするとさすがに法人化を考えないといけないみたいです。

一度市役所の税務相談でシミュレーションのようなものをしてもらった事があるのですが、売上げ1,500万円となると年間の税額は250万~300万くらいにもなってしまうそうです。
せっかく一生懸命稼いでいても、300万円(これってサラリーマンの年収くらいじゃないですか!)持って行かれるとなるとさすがの私も考えます。

税理士さんに頼んでも年50万円くらいですし、法人化すればそれだけで大きな節税効果も出てくるわけですから、300万円の税金を支払うよりよっぽど幸せです。

フリーランスは税務にとにかく注意!

フリーランスになると、売上げはそのまま給料(もちろん経費や生活費等は除きますが)として使えますので、手元に物凄くお金があるような錯覚に陥るようになります。
サラリーマンの時は会社で天引きされていますので、そういう錯覚は起こりえませんが、フリーランスにはこの罠があります。
翌年の税額を計算してみたらゾッとして卒倒しそうななったというフリーランス仲間はたくさんいますので、フリーランスの方にはぜひ税務には詳しくなってもらいたいと思います。

売上げが1千万にみたないうちは法人化などはしなくて良いと思いますが、1,500万が見えたら法人化の検討を始めた方が良いのは間違いなさそうです。

私も、「税金がわかんないから法人化は…。」などと言っているうちは、売上げが低いという事ですのでもっと頑張らないといけないんですよね…。

─矢崎武一朗さん(41歳 男性)


 様々な考え方から、今はひとまずフリーランスを、と考えているようですね。
法人成すれば、確かに税務関係の作業は煩雑化してしまいそうですが、そんなときは是非Misocaのグループ会社である弥生会計をご活用ください。『仕訳相談』サービスでは、決算時期の勘定項目や仕訳に関する様々な疑問を専門家に相談することができて便利ですよ。

フリーランスを続けるもよし、会社化してしまうもよし。Misocaや弥生会計といった便利なサービスを上手に活用して、自分にあったスタイルを貫き通しましょう!