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フリーランスだからこそ『メンター』は必要だ

mentor
メンターという言葉をご存知でしょうか?仕事や、時には人生などについて、あなたにアドバイスをくれる存在のことです。近しい言葉で別の言い方をするなら、『コーチ』とか『師匠』みたいなものでしょうか。
例えば映画『ロッキー』のロッキー・バルボアにはミッキーが、『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーにはオビ=ワン・ケノービやヨーダがついていたように、頼りになるメンターがいる人は成長します。でも、企業に勤める方たちには上司や先輩など、メンター的存在と自然に出会いますが、1人で仕事を進めるフリーランスは、メンターをどう見つけ、どう付き合っているのでしょうか。今回は、『メンター』をテーマにフリーランスの皆さんのエピソードを聞いてみました。

迷ったときはメンターに相談

仕事をしていると自分一人で迷うことが多いフリーランスの仕事。現在は海外在住のためにこちらでフリーランスの仕事をしていると日本にいる時よりも精神的には不安定な時が多くあるような気がしています。また夢に向かって前進しているものの、その夢が彼方に遠のきそうな時、そんな時にメンターの存在は大きな私の心の支えになっています。

私のメンターはこんな人

いつも色々なところにアンテナを張り常に勉強をして前に進んでいるR氏。いつも謙虚でまた忙しい時でもこちらの気持ちをきちんと受け止めてくれる人です。人と人との間に線を引かずまた年齢・性別関係なくオープンマインドな青年です。

メンターR氏との出会い

5年ほど前海外である友人から紹介されたのが最初。お互いに興味のある部分が同じだったのでその話で最初は盛り上がりました。その後、R氏は日本へ帰国、私はそのまま海外在住。会うことはなくソーシャルメディアを通して情報交換だけをしていました。
そしていつの日かR氏はセミナー講師となっていました。2016年夏日本へ帰国した際に偶然に「会いませんか?」メッセージをして5年ぶりに再会。R氏からセミナーの講師をやっていることは聞いていたのでその話を本人から詳しく聞きました。
そしてその数日後には、私もそのセミナーを受講させてもらったのが、R氏が私のメンターとなったきっかけとなりました。すべてのセミナーはその時だけでは終わらなかったので、私が自分の国に帰ってからスカイプで指導を受けました。またR氏からはカメラの師匠まで紹介してもらい、現在は心とカメラの両方のメンターが私のライフスタイルや仕事を支えてくださっています。

メンターの教え

R氏から学ぶのは常に物事に学ぶ姿勢や人と人との繋がりを大事にする想い。また、つまずいた時や前進できない時でも、慌てる必要はないこと。自分の日々の出来事にワクワクを感じることが最も大事だと常に教えられています。何か一つのことにワクワクしない時は、別のワクワクを探せばいい。また第一のやりたいことが今すぐにできそうではなくても、第二のやりたいことを探せばいいとも教えてもらいました。山登りをしていて頂上までがはるか遠く、とてもそこまで登る自信がなくなった時でも自分を苦しめず、今この一歩を一生懸命進めばいいと教えてもらいました。相談した後には問題事項が解決し悩んでいた物事が急展開することが多いです。

日本と海外の繋がり

ゴールが見えなくなった時、また自分自身の足元がふらついた時はメンターに相談します。解決法を教えてもらうというよりは、自分の心の声を聞いてもらうことで自分の心の整理ができ、またメンターから次の一歩のアドバイスを受けることができます。インターネットで日本と海外の隔たりはまったく感じません。

─Sakuraさん(50歳代・女性)


メンターは1人ではない

フリーランスであれば、時には自分がメンターになる場合もあれば、逆に教えを乞う立場にもなるので、メンターは一人とは限りません。
よく考えると、様々な面で多数のメンターに恵まれているフリーランスの人ほど、逆境に強いと言う実感があります。

真実を諭す識者はいつでもそばにいる

フリーランスはいつでも一人ですが、実際は大勢の人に支えられています。
ここでメンターと呼ぶ人たちと言えば恐らく経営や、事業内容に関しての助言の事を指すと思いがちですが、私の場合は違います。

フリーランスにとって大事な物、それは第一に己の健康、第二に家族や親戚、第三に友人、第四に顧客と考えています。これは幼少期に入院していた時に先人訓の様な教えを残してくれた、今は無き主治医の言葉でした。

「見えない物を常に見て、そこにある真実を掴みなさい。それは他の人達が経験出来ない体験をした人のみが見れる世界。貴方はもうそれを見つけているから大丈夫。」

これは今でも覚えている言葉です。

要は裏に隠れた思惑を隠し綺麗に見せかけたエゴにあふれた世界から、自分を守り健康に生き抜く事を優先しなさい、そしてそれには何が必要かを捉えなさい。

そんなメッセージが込められている事を後日知る訳になったのですが、確かに第一に自分の健康が無ければ仕事どころではありませんし、いち早く御旗を振ったもの勝ちの様な言葉には警戒しなければならないという事を子供ながらに教えてくれた先生はまさに初めてのメンターであったと言えます。

本来健康な人は外側から優先順位を考えがちですが、私の場合は小学生前からの持病があり再発も在る為、他の人とは常識がひっくり返ります。
会社に居た頃は奇異な目で見られても、実際フリーランスになってみると会社に居た頃の常識は今は私の非常識になっています。
ですが今の社会情勢を見ると見栄やプライド、ありもしない正解を求めて生活しそれに固執するあまり、自分の命を断ち切る人が多く残念で仕方ありません。

たくさんのメンターを見つけよう

生活の面でのメンターはなんといっても家族です。

たまには口うるさくも言われますが、時間が不規則になるフリーランスの生活においては、日常の生活が時間を確認するアラームの様な感覚になっています。
これもまた自分の健康を維持する上では大切な、生活を強制介入させる形での指導に近く大切な時間のひとつです。

更には、仕事を運ぶ人脈を作ってくれるのは、友人が居なければ成立しません。
彼らは私がどんな性格なのかどんな人間なのかを紹介者に橋渡しをしてくれますが、私が行っている業務内容を代わりに熱弁してくれるメンターともいえるのです。

まずは私が行わなくてはならない第一印象付けを、さっさと彼らが決めてくれるのでいきなり懐に飛び込めるのは、そんな助言者無しでは無理な芸当です。

ですが、仕事上のメンターとなると彼らは一味違います。私の場合、その殆んどが中小企業の経営者さん。
しかもどちらかと言えばご高齢の方が多く、従業員を抱え、何もなかったころから信用を勝ち取って来たいわば、強豪大名の様な存在。
若い営業マンや仕事を始めたばかりのフリーランスの様に付け焼刃や、着飾った言葉では決して門を開いてはくれないのです。

仕事のジャンルも色々で、時としてかなり対立する考えを話される場合もしばしばありますが、実はこれがフリーランスにとっては役に立つんです。

色々な考えを吸収できるという事は、一つの業種を行う組織に居ては決して理解できない知らない世界の門を大きく広げ出迎えてくれている事と同じとも言えます。

まさに一つの目線に拘らず、視野を大きく持って時には損をして徳を取りなさいと教えてくれている経営者のみなさんには、健康に対する医師と同様、本当に必要な見えない物を掴みなさいと言う神髄を常に教えて頂いているのです。

開業から三年以内に6割がダメになり、10年後には8割がダメになるフリーランスの世界において、16年目を迎えようとしている私にとっては、彼らメンターが側に居てくれなければ成し遂げられなかった事と同じなのです。

「実るほど、こうべを垂れる稲穂かな。」まさにフリーランスにはこの意味を十分に理解し、目先のお金に惑わされない人としての振舞いが必要であると今も実感しています。

─ワタナベさん(39歳・男性)


身近な人をメンターにしよう

私は今、マーケティングや広報、人事関係の仕事をしながらクラウドソーシングを活用してライター活動をしています。北海道に住み続けることにはこだわっていますが、一番の悩みはメンターがいないこと。私にとって憧れの有名なライターはほとんどが本州在住で、アドバイスを求めようにも、そもそも会うことすらできません。悩んだ結果、北海道内にフリーランスのメンターをつくることはやめました。必ずしも「メンター」の役割をフリーランスの人間に求める必要なんてない。私はその役割をシェアハウスの友達に求めたんです。

シェアハウスのメンバーを「メンター」に仕立てた

今年、一人暮らしからシェアハウス暮らしに切り替えました。私が住むシェアハウスは数十人が住む大所帯。外国人留学生もたくさんいます。フリーランスにとって役に立つスキルがない人なんてほぼいません。

完全なフリーランスではないものの、会社員、ライターとも手取りは低く「複業」は簡単なものではありません。Amazonを用いた輸出入を手がけ、私と同様に副業に取り組む人には「副業の税金はこれぐらいかかる」と夜に共用スペースで聴き、税理士も紹介してもらいました。小売りの仕事をしているシェアメイトには野菜を持ってきてもらったり、余すことなく有効に野菜を食べきる方法を学んで、節約に努めています。仕事上、英訳が必要になった場面ではそこらへんにいる外国人を捕まえ、和訳や英訳がネイティブにとって違和感がないかを一つひとつ問いかけています。

もちろん、教わってばかりではありません。独立して美容関係の店を開くというシェアメイトには、編集やデザイン、マーケティング関係の仕事に関わった経験を活かしてチラシを作り、立地やターゲット層に基づいた広告出稿を手伝いつつ、自分で収入を得ていくことの悩みを共有しています。

「メンター」や「ロールモデル」はひとりである必要性はありません。複数の人がそれぞれ持っている強みを自分自身に活かすというのが私なりの考え方です。

憧れの人に「どう考えてもフリーのほうが得をする」のなら辞めようと教わった

私にとっての憧れのフリーランスは、会社員時代から雑誌「PLANETS」を発行し続けている評論家の宇野常寛さん。宇野さんは毎週月曜日にニコニコチャンネルで生放送していますが、宇野さんは「僕はライター活動で得た収入が高くなり、どう考えてもフリーランスで活動しないと損をすると思うまで会社を辞めなかった」と複業時代を振り返ります。私も、今クラウドソーシングで得ている収入が会社の給料の2倍になり、どう考えてもフリーランスで活動したほうが得をする、と思ったときに独立しようと考えています。もちろん、独立するときにかかる費用の面倒な計算はシェアメイトに相談するしかありませんね。

─yumegiwaさん(33歳、男性)


あなたにとってのメンターは、案外近くにいるのかもしれません。様々な意見を取り入れて、自己成長に役立てましょう。いつか、自分が『メンター』と呼ばれるような存在になるといいですね。