イラストレーターの見積書の書き方

見積書作成のポイントは？

• 事前ヒアリングをしっかり行う

  事前に、クライアント様の予算と依頼内容をしっかりとヒアリングし、双方納得してから仕事をスタートさせることが大切です。曖昧なまま仕事を請けてしまうと、のちのちトラブルになりかねません。チェックリストにそって「サイズ」「点数」「色数」「イラストのイメージ」「納期」などを事前にお聞きしてから、金額設定を行います。（岩本）

• 自分の中で、ラフ制作はいくらなのかを考えておく

  清書はほかの作家が担ったり、デザイン上、途中からイラストではなく写真を使うことになったりと、ラフ段階で終わる仕事も少なくありません。また、逆に自分がラフ提供をうけて清書のみを行う場合にイラスト一枚の金額から、ラフ代を差し引いた金額が清書のお仕事の代金になるので、普段から意識しておくと急な展開でも見積書を作成しやすくなります。（夢山）

• 使用用途や納品形式は事前に確認しておく

  Webにしか使用できないJPGなどの原寸ラスター形式か、引き延ばして印刷に使用できるAIベクター形式なのか。目的に合わせた納品をすることはもちろんですが、納品形式によって金額も異なりますので、事前に確認が必要です。（夢山）

• 修正料金等、追加で発生する可能性がある項目は事前にしっかり説明する

  最初に言葉で相談してOKを頂いていた内容やラフの時点でOKを頂いていた物が、全く違う内容に変更になったなど「一からの書き直し」は「修正」に入らない事を相手にしっかり説明しましょう。トラブルにならないよう、事前に「清書に入ってからの（内容が変わるような）大幅な修正は別途修正料金を頂く場合がありますのでご了承ください」と伝えておくことが大切です。ラフ提出時に「修正要望はこの時点で出して頂くようお願いします。ゆっくりご検討ください。」と申し添えることもあります。（夢山）

• キャラクター立案とキャラクターデザイン制作の違い

  ひとつキャラクターイラストがあれば、それをもとにキャラクタービジネスができる時代ですので、キャラクター制作の費用、版権買取料などには慎重になりたいものです。グッズや会社のイメージキャラクターにはならないけれど、5～6枚のイラストに共通して登場する「ちょっとした」キャラクターなどがいます。それらを制作するたびに、一人何万円という費用は見込めないでしょう。こういったキャラクターは安く立案し、他の企画でも少し髪型や服装を変えただけで同じキャラを描いたりします。「キャラクターに見えるレベルのイラスト」だからです。逆に、買取してもらうキャラクターは、二度と他で同じようなデザインのキャラクターを描かないように気を付けます。それだけ、「かぶらない」個性を出さなくてはいけません。（夢山）