基本的な発注方式 –定期発注方式、定量発注方式
この授業で学べること
- 定期発注方式、定量発注方式について
基本的な発注方式
受発注教室へようこそ。それでは授業を始めます。
よろしくお願いします!
前回の授業「発注でよくあるトラブルとその対策」はいかがでしたか?取引先への発注時にトラブルを起こさないために、どのような対策が必要なのか理解していただけましたか?
はい!発注書を相手先へ送ることだけでなく、それがちゃんと届いて確認してもらえているか?ということまで気にしなければいけないんだな、と分かりました。
いいですね、その通りです。では今回の授業では、「発注方式」について少し説明しておきましょう。
発注方式・・・ですか?
発注方式というのは簡単に言うと、「いつ・どのタイミングで発注をするか」のルールです。これは会社ごとに、あるいは取り扱っている商品や商材の特性によっても異なります。在庫管理の方法に密接にも関わってくるのですが、今回はひとまず、さまざまな発注方式があるということを知ってもらえればOKです。
はい、よろしくお願いします!
では、小規模な事業者で一般的に使われている「定期発注方式」、「定量発注方式」の2種類について説明しますね。
定期発注方式
定期発注方式とは、あらかじめ決まった周期で発注をする方式です。たとえば毎月10日とか毎週火曜日といったように一定の間隔を定めておいて、その都度、どれだけの発注量にするかを計算して発注を行います。
いつ発注をするのか決まっていればスケジュールに入れておけるので、うっかり忘れてしまうのを防ぎやすそうですね!私にはピッタリかも!
そういうメリットもありますね。でもこの方式の一番のメリットは、必要な発注量を都度調整するため、在庫数を最適化できることにあります。売れ行きの状況や需要予測から、どれだけの在庫数にしておくのが良いのか判断します。」
なるほど。その都度、発注量をどうするか考えるんですね。
そうです。逆に言えば、定期的に在庫チェックを行い、需要予測をして発注量を計算することになるので、業務的には煩雑になる面があります。ですから、よく取引される売れ筋商品や、季節などによって需要が変動しやすい商品などに絞ると良いでしょう。
うちの店舗でも、贈り物のシーズンはラッピング商品が一気に売れたりするので、そういう予測をして発注数を調整する必要があるということですね。
はい。定期発注方式は発注周期があまりに長いと、仮に予測を見誤ってしまった場合や突発的にズレが生じてしまった場合に、次の入荷まで在庫が不足した状態になってしまう点にも注意が必要です。
そっか~、、、私にピッタリだと思ったのに、わりと難しい方式なんですね…
定量発注方式
これに対して、定量発注方式というものがあります。在庫数が、ある一定量まで減ったら追加で発注をする方式です。そのとき毎回の発注量は決まっているので、都度計算する必要がなく、運用が簡単なのがメリットです。
同じ量だけ発注すれば良いのならラクですね!・・・あ、でも常に同じってことは、需要が変動しやすい商品には向いていないってことですか?
その通りです!定量発注方式は、需要が安定しているものに合っている発注方式です。
うちの会社の商品だと、数ヶ月ごとに一定数の注文が入る梱包テープみたいな消耗品が当てはまりそうだな・・・。
在庫管理ソフトなどを使えば、ある在庫数を下回ったらアラートを表示してくれたりする機能を商品ごとに設定できるので便利ですよ。
まとめ
はっちゃん、2つの発注方式について理解していただけましたか?
はい!それぞれの発注方式にメリット・デメリットがあるということが分かりました!
だからこそ自社のビジネスの特徴にあったものを選択する必要があるなと感じました。
だからこそ自社のビジネスの特徴にあったものを選択する必要があるなと感じました。
それはよかったです。はっちゃんの言う通り、自社のビジネスモデルにあった発注方式を選ぶようにしましょう。・・・と言っても、はっちゃんの会社にはすでに決まった発注方式があるでしょうから、それが今回のどのパターンに当てはまっているのかを考えながら、しっかりと発注業務を行ってくださいね。
はい!ちゃんと確認してみます!
実は今日紹介した2つ以外にも「受注発注方式」と呼ばれる発注方式もあります。そちらはまた別の講義(用語集「受注発注方式」)で解説しますね。今回の授業はこれで終わりにします。次回の授業は「入荷・検収業務の流れ」です。それではまた次回。お疲れ様でした。
ありがとうございました!