支払処理 –支払・会計処理

この授業で学べること

  • 支払を行う際のポイント
  • 会計処理について
  • 請求書の保存期間について

支払処理 –支払・会計処理

受発注教室へようこそ。それでは授業を始めます。
よろしくお願いします!
前回の授業「支払処理 –支払業務の流れ」はいかがでしたか?支払処理の大まかな流れは理解できましたか?
はい!支払締めをして支払金額を確定してから、支払いや会計処理を行うという流れがわかりました。
今回も引き続き「支払」に関わる業務を解説します。
前回の授業で支払締めをして支払金額を確定する部分まで解説しましたのでその続きから解説していきます。
よろしくお願いします!

支払を行う

受け取った請求書とこちらで算出した支払金額にズレがないことを確認できたら、実際に支払いをします。ここからは経理担当者の業務になってくることが多いと思いますが、「支払業務」にしても「回収業務」にしても受発注の延長としてあるものですから、流れはしっかりと理解しておきましょう。
はい、わかりました!
支払いの時期や方法については、事前に取引先との間で決めておきます。お互いに「○日締め、○日払い」という請求サイクル、支払サイクルというものが会社の基本ルールとしてあるはずなので、それが一致しない場合にはどちらに合わせるのか、などを最初に決めておかなくてはなりません。
”月末締めの翌月末払い”とか”20日締めの翌月10日払い”とかっていう、あれですよね…
ちなみに支払方法としては、基本的に銀行振込を指定されることが一般的だと思いますが、そのときに事前に決めておくべき大事なポイントがあります。
あ、それ聞いたことあります!どちらが振込手数料を負担するのか…ですよね?
その通りです!よく知っていましたね。実際にはどちらが振込手数料を負担しても構いません。民法上は、特に取り決めがない場合には債務者、つまり発注した側が振込手数料を負担するのが基本とされていますが、事前の取り決めや商慣習によっては、受け取り側の負担としている場合もあります。
ふむふむ。
ただし入金確認を行う経理担当者としては、どちらが負担するのかによって入金額に手数料分の誤差が生じるため、チェックに気を遣うことになります。些細な金額かもしれませんが業務的には影響があることですので、振込手数料の扱いは事前にお互い確認しておくのが安心です。

会計処理(出金伝票の作成、記帳)

支払いが完了したら、その内容を元に出金伝票の作成や、会計帳簿への記帳を行います。どの口座からいくら支払いをしたのか、それによってどの仕入先への「ツケ」がなくなったのか、といったお金の記録をするためです。
経理担当者はそうやって会社のお金の管理をしているんですね!
そうですね。ここも1円の誤差も許されない作業ですから、入力漏れや入力ミスがないように確実に行う必要があります。中小企業ではエクセルで経理処理を行っている会社もたくさんありますが、ミスの削減や作業効率化を図るのであれば、やはり会計ソフトなどの業務ソフトを利用するのが良いと思います。

請求書の保存期間について

ところで、はっちゃん。請求書は税務上、一定期間の保存期間が定められているのですが、はっちゃんはその期間を知っていますか?
えっと、やっぱり1年ぐらいは残しておいた方が良いんじゃないでしょうか?
いいえ、はずれです。答えは…「7年」です!
えーっ!そんなに長い間ずっと取っておかなきゃいけないんですか?!
そうなんです。個人事業者の場合は5年間ですが、法人の場合は原則として7年間、請求書・見積書・納品書などの証憑類を保管しておくことが義務付けられています。
だからうちの会社のキャビネットにも、何年も前の資料がファイリングして残してあるんですね。でも、紙だけでもすごい量になってしまいますよね。事務所のスペースも取っちゃうし。
はっちゃんの言う通り、膨大な資料の保存は管理コストや保存スペースなど、事業者にとって悩ましい問題のひとつです。そこで昨今、こうした証憑類の電子データ保存を認める法改正が進んでいます。
そうなんですか!?
実は以前から『電子帳簿保存法』という法律があったのですが、要件が厳しすぎてなかなか実利用が進んでいませんでした。しかし最近では要件の緩和が進んできています。詳しい説明はまた別の機会にするとして、はっちゃんもぜひ、電子データ保存を会社に提案していけるぐらいに頑張ってください!

請求書を電子データ保存しよう

まとめ

今日の授業は内容が盛りだくさんでしたが、理解はできましたか?
はい!支払業務は直接的にお金に関わるので、ミスは取引先との信用問題に繋がりますから正確にやっていくようにします!
はい。では今日の授業はこれで終わりにします。お疲れさまでした。
ありがとうございました!