支払処理 –支払業務の流れ

この授業で学べること

  • 支払業務の流れ

支払業務

受発注教室へようこそ。それでは授業を始めます。
よろしくお願いします!
前回の授業「入荷・検収業務で必要な書類」はいかがでしたか?それぞれの書類の役割を理解していただけましたか?
はい!商品が入荷されてたきた後の作業の流れや、どの書類がなぜ必要なのかを理解できました。
それでは今回は、「支払」に関わる業務を解説します。商品を注文して仕入れたら、当然その支払いをしなくてはなりません。
はい、お金が絡むところなので、より慎重に対応しなくちゃ・・・。
そうですね、取引先との信用問題に直結しますから、まずは業務の流れをしっかり把握しておきましょう。
よろしくお願いします!

支払業務の流れ

支払業務の全体の流れは以下の通りです。

支払締めをして支払金額を確定する(支払明細書を発行する)
支払いを行う
会計処理(出金伝票の作成、記帳)

業務の流れは、受注業務のときの裏返しになります。受注業務では、締め処理をして請求金額を確定させて、請求書を発行して相手先へ送り、入金されたことを確認して記帳する、という流れでしたね。
そっかー!受注業務と発注業務を両面から学ぶと、ビジネス取引の全体が見えてきますね!

支払金額を確定する(支払明細書を発行する)

請求には「都度請求」と「締め請求」がありましたね。締め請求というのは、「掛け取引」の場合に用いられる請求方式です。はっちゃん、覚えていますか?
はい、「掛け」というのは要するに「ツケ」のことで、その都度お金を受け取るのではなく、毎月決まったタイミングでまとめて請求するやり方のことでした。
その通りです!掛け取引は、取引回数の多い企業間では一般的な方法です。取引先へ商品を販売したときには「締め請求」を行うのと同様に、商品や物品を発注して購入した場合には「支払締め」をすることになります。
一定期間に仕入れた分の金額を計算して、まとめて支払をするということですね!
はい。仕入先の方でも、締め処理を行って請求金額を算出しているので、送られてくる請求書を見ることで仕入先への支払金額を判断することができます。
それじゃあ、なぜこちらで支払金額を計算するんですか?
一番の理由は、双方の算出金額を突き合わせるためでしょう。小規模な事業者ですと、支払締めは行っておらず、受け取った請求書に従ってその金額を支払っているという企業もあります。
 
しかし、請求する側ももちろん間違いのない金額で請求書を発行しているはずですが、たとえば返品や納期のズレなどの理由で、本来の金額と異なっている可能性もあります。また単純に計算間違いや、請求漏れといった人的ミスも現実として起こり得ます。
なるほど。
ですから、仕入先からの請求額と、こちらで認識している支払うべき金額がちゃんと一致していることを確認する意味でも、自社でしっかり支払締めを行って支払金額を算出しておくことは重要です。「支払明細書」を発行して、仕入先へ「この内容と金額で支払いますよ」と通知すると、さらに確実ですね。
たしかに企業間のビジネスにおいては、1円の誤差だってあってはならないですもんね。
そうです。だからこそお互いに、受発注におけるさまざまな書類やデータをやり取りして保管しておき、いざという時には、そこから原因を突き詰められるようにしておくことが必要なんです。
そうか、前回の納品書や受領書などのやり取りがなぜ必要か、改めて理解できた気がします!
よかったです。少し長くなってしまいそうなので今回の授業はここで終わりにします。次回の授業は「支払処理 –支払・会計処理」です。お疲れ様でした。
ありがとうございました!