Misocaの技術力のもとで培ってきたマーケティング力 (第2回:停滞と種まき)

第1回:目標の設定と策の絞込み の記事の続きを書いていきます。

まずはじめにご報告すると、前回は主に「着実にコツコツと成果を積み重ねて来たストーリー」でしたが、今回は「試行錯誤を続けてきたストーリー」になります。

そのため、前回はマーケティングの考え方に触れましたが、今回は「やってきたこと」を赤裸々に話していきますので、「こんなことやってたんだ」くらいにお読みいただければと思います。

第8章:壁にぶち当たる

前回の記事のように、半年後に設定した目標に向け、記事追加を中心に着実に成果を積み上げてきました。しかし、目標の設定月の直前、「あること」が起こります。それは、、、

検索結果の順位の下落

です。主要キーワードの2つのうち1つの順位が下落してしまいました。これはWebサービスを行っている会社であれば、誰しもが悩むものかと思います。Misocaでもその状況に直面しました。

第9章:SEOへの取り組み

このとき検索順位の下落への対策として大きく下記の2つを主に行いました。

他社ページの研究

ベンチマークしているキーワードだけでなく、同様の傾向が想定できるワードで、他社がどんなコンテンツを用意しているかを調べました。

「事前にやっておけよ」と言われるかもしれませんが、「良い順位」に位置しているときは疎かになってしまうものです。そして良い順位にいる時は、手を加えることもできません。なぜなら順位の下落がこわいからです。

SEOに詳しい方にアドバイスをもらう

そしてもうひとつ、SEOに詳しい方に意見を聞きに行きました。構造的なところから、ページ単位のことまで気になるところを指摘していただきました。

そして、上記を踏まえ、その時に着手できる改善を一通り行いました。外部にお願いするかという話もあったのですが、最終的には、「自分たちでがんばろう」ということで落ち着きました。

これは個人的な意見になるのですが、SEOは「やってきたことの結果」みたいなもので近道はないので、結局は「自分たちでがんばる」か「他社と一緒に自分たちもがんばるか」のどちらかだと思っています。

第10章:結果と反省

上記のような改善を行いましたが、検索順位の下落が響き、目標が月間登録者数5倍のところ、4.2倍での着地に終わりました。成果はあがったものの未達という悔しい思いをしました。

このときの反省は「変動を頭に入れてなかったこと」です。外的要因の多いWebマーケティングでは「5倍を目指すならば、それ以上を目指さないと達成できない。」という教訓を得ました。

第11章:新たな問題

ここでまた大きな問題がありました。それはリソース不足です。このとき、マーケの中心メンバーの1名が抜けることになりました。そしてその方が、Misocaの制作を中心に行っていました。もともと少人数でやっていた中で、これはかなりの痛手でした。

第12章:新たな目標設定

新たに翌半年の目標が設定されました。今回の目標は約2.2倍の月間登録者数にすることです。

これはかなり”チャレンジング”な目標数値でした。前半年を超える成長をする必要がありました。このチャレンジングな目標が設定され、今のままのやり方ではいけないというのが明白でした。

登録数 = 訪問者数 ☓ 登録率

の計算式の元、このときの大まかなストーリーとしては、まず、訪問者数を大幅に引きあげるべく、前半から中盤にかけてメディアを立ち上げる。そして後半にABテストを行い、登録率を引き上げる。そういうストーリーでした。かなり「メディア」に比重を置いた計画です。

第13章:挑戦

この時期にMisocaは様々な挑戦をしました。結果だけ先にお伝えするとこの半年間の間に3つのミニメディアを立ち上げました。

挑戦1.クラウドソーシングの活用

この時期にクラウドソーシングを多用するようになりました。メディアをつくるにあたり、社内だけでは厳しいため、シュフティLancersCrowdworksのサービスをフル活用しました。

クラウドソーシングを使うにあたり、重要なのがマニュアル化です。クラウドソーシングは言葉では伝えられない分、何をして欲しいのか、どうやるのかを正確に伝える必要があります。この点は、代表の豊吉がマニュアル化の鬼なので、アドバイスをもらいつつ、依頼の精度を上げていきました。

※ちなみに代表の豊吉がどのくらいマニュアル化にこだわっているかというのは下記の記事を見てもらえればわかると思います。「メガネをかける」がタスク化されるほどです。

自分をプログラムするマニュアル化のコツ
意志の力と「メガネをかける」をタスクにする意味

依頼にもよりますが、MisocaではWordpressへの投稿までをお願いしています。Wordpressへの投稿をマニュアル化するのはなかなかはじめは難しいことですが、のちに自分が楽するために非常に重要なので、クラウドソーシングを活用するのであれば、ぜひマニュアル化にこだわってみてください。

下記の記事は、記事の作成のポイントをとてもしっかりまとめていますので、ぜひ見てみてください。
アフィリエイトで記事を外注化する時に最高の結果を出す3つポイント

そしてクラウドソーシングを活用して、生まれたのが「経理の教科書」と「先輩フリーランスの経験談」です。

挑戦2.外部メンバー・インターンシップの協力

外部メンバーはSEOや分析についての知見をアドバイスしていただくとともに、実業務もしていただきました。検索順位の下落などあり、進む道が正しいのかどうか疑心暗鬼になる中でこういった意見は、非常にためになる、かつ安心できるものでした。

インターンシップについては「mitsumolist」というメディアの立ち上げをミッションとしました。「教育」というはじめのコストはかかるものの、やる気のあるメンバーとともに、このメディアは成長し、後にMisocaにとてもプラスの影響をもたらしてくれることになります。

この期間はMisocaに協力してくれるメンバーが大きく増えました。

挑戦3.メンバーの成長&協調

この期間のマーケチームメンバーはあらゆる新しい業務をこなしました。とにかく学び、学んだことを即実践に生かす。とても忙しく仕事をしていました。そうするとなぜかこんな状態になります。

「やべぇ。。けど、キライじゃない。」

そう、トランス状態に陥ります。そして、この状態がメンバーの連帯感を強めることにもなりました。

第14章:苦悩の日々

以上のような挑戦を行ってきましたが、決して順調には進みませんでした。

それどころか、またしても検索結果で主要ワード2つのうちもう1つも下落するという変動があり、獲得数は、目標策定時よりもむしろ下落していました。もっとも下落した時で、目標策定時の数値の20%ほど下落したことがありました。

そしてこの苦悩の日々は長く続きました。とてもとても長く続きました。
半年の内、3/4を過ぎてもこの状態は続きました。

第15章:目標未達の中の兆し?

最終的にこの半年間は、最後2ヶ月でABテストを回すことで、ようやく下落分を補うことができました。この半年間の間にMisocaのiOSアプリがリリースされた分も加味するとプラスにはなっていますが、目標に対しては大幅な未達です。
(アプリのリリース時の話はまた別記事で。)

しかし、目標未達となった月、ある兆しが見え始めました。あるメディアの訪問数が徐々に伸び始めていました。それはメディアのリリース後4ヶ月ほど経った時でした。

第2回まとめ

この半年間はミニメディアを3つ立ち上げました。この戦略が正しかったかどうかは分かりませんが、目標数値に近づけるには、この戦略が最善だとその時は判断しました。結果は目標未達となりました。しかし、この期間の経験が、翌半年に大きく繋がっていきます。

その模様は「第3回:飛躍とまとめ(選択と集中 ~◯◯が成長の秘訣~)」編に続きます。

また、Misocaではマーケティングメンバーを募集しています。興味のある方はこちらからご連絡ください。

Misocaの技術力のもとで培ってきたマーケティング力 (第1回:目標の設定と策の絞込み)

この度、Misocaは弥生グループの一員となりました。これはMisocaが「お客様が喜んでくれるサービス」を突き詰めてきた結果だと思っています。

これからのMisocaの目指すものについて、代表の豊吉が記事にしているのでぜひご覧ください。(Misocaが目指しているものについて

さて、今回の記事では、技術力で評判のMisocaが培ってきたマーケティング力について全3回の記事でお伝えしていきたいと思っています。集客で悩むサービスの参考に少しでもなれば幸いです。
※マーケティングと呼ぶのはおこがましいかもしれません。主に集客についての話です。

  • 第1回:目標の設定と策の絞込み
  • 第2回:停滞と種まき(メディアの立ち上げ ~成果は◯ヶ月後に~)
  • 第3回:飛躍とまとめ(選択と集中 ~◯◯が成長の秘訣~)

この記事では私(@huuzoo)がマーケティングを担当し始めた1年半前からの話をしていきます。1年半前の時点で、Misocaではコンテンツマーケティングに着手はしており、記事の本数やPVはある程度ある状態でした。
※ちなみに私の背景は、元マーケ担当で、「自分で作れるようになりたい」という思いから、勉強させてもらうためMisocaに飛び込んだ身です。

第1章:目標の設定

まずマーケティングチームとしてはじめに取り組んだこと、それは「目標の設定」です。それまでは目標はあるにはあったのですが、そこまで意識はされてはいない状況でした。

そして「半年後の月間登録ユーザー数を約5倍にする」という(結構高い)目標が掲げられました。※実際には月間登録ユーザー数◯◯◯と具体的な数値となります。

そして目標の設定とともに目の前には、「KPI管理グラフ」と言われるシートが貼りだされました。
Misocaマーケティング

これはまだ目標を意識できなかった当時にはとても効果的でした。そして後々、目標と現実との乖離に悩まされるようにもなりました。

第2章:まずは分析&着手

目標が設定され、はじめに着手したこと。それはGoogle Analyticsを使っての分析です。
大体MisocaではAnalyticsの「行動」>「ランディングページ」を見て各ページのセッションとコンバージョン率を見ています。


登録数 = セッション数 ☓ 登録率


の定義のもと、まず、ざーっと全体的に見て、「影響の大きそうなところ」&「簡単にできるところ」を見つけて、何か始めることを大切にしました。

第3章:開発に歩み寄り

ただ、ここで個人的な問題がひとつ。当時、Misocaはすべてのメンバーがエンジニア。htmlやcssを触れるのは当たり前。しかしマーケティング畑出身の私は、簡単なソースを書くことはできるけど、自分できれいなレイアウトのソースを書くのはできない状態でした。

そして、マーケティングチームメンバーも専任が一人と、代表の豊吉、私の3人という少人数体制だったため、何かを始めるにしても、自分で学びながら進めないと何もできない状態でした。

これがMisocaマーケティングチームの「半エンジニア化」の始まりで、今もその「半エンジニア」状態の文化は引き継がれています。(むしろより一層強まっている。)

第4章:ラッキーパンチ

そんなこんなで始まった目標達成への道ですが、幸運だったのが一番はじめに行った施策が結構なインパクトのある成功をしたことです。

かなりセッション数がある。しかし登録に結びついていないあるページに、ABテストを施したところ、これが大幅なユーザー獲得に結びつきました。

※ちなみにMisocaではABテストはOptimizelyを使っています。Optimizelyは今も昔もMisocaのマーケティングチームのなくてはならないサービスです。

第5章:大まかにストーリーを立てる

上記の施策が上手くいったことで、目標達成に向け、大まかなストーリーができあがりました。それは、「(改善に結びついた記事と同じような)当たり記事を作る」こと。

当たり記事を発掘し、同等のページをいくつか作ることができれば、目標件数の大体の件数が達成でき、それにABテストを絡めればいける。

個人的な大体のリソースと登録者数の割り振りは下記のような感じです。

  • 記事作成 70%
  • ABテスト 25%
  • 残りの足りない件数は広告 5%

ということで、マーケティングチームメンバー総出で、どんな記事がいいか考え、作成にあたりました。

第6章:ストーリーの矛盾を見つけていく

矛盾1

大体1ヶ月くらいでしょうか。記事のアイデアを考え、作成するということを続けました。先述のKPI管理表には作成した記事の本数分がシールが貼られるようになりました。(涙)
代表の豊吉も一週間に5本〜多い時には10本くらい作成していたと思います。そして、書いていく間に、メンバー全員がうっすら感じていたのではないでしょうか?

「これ、本当に効果あるのかな。。。?」

と。。。

なかなか芽の出づらいコンテンツマーケティングとは分かっていたものの、なかなか書いた記事のセッション数や登録が見えないのはつらいもので、徐々に心がすり減っていきました。

そして明確だったことは「成果を出した当たり記事と同程度インパクトがある記事を作成するのはおそらく無理」という厳しい現実でした。

このタイミングで徐々に記事作成からABテストの比重をアップするようになっていきました。

矛盾2

そしてもう一つ、ストーリーの中で矛盾していたことが、「広告」でした。はじめからそこまで考えてはいなかったのですが、半年後の目標の設定月が2月で、請求書の需要も高くなるので、どれほど広告のインパクトと効率があるのかを事前に見ておきたいと思い、リスティングとディスプレイネットワークとFacebook広告を行いました。

何が矛盾だったかというと、CPA(獲得単価)が合わないということもひとつあったのですが、それよりも「件数がとれない(予算が消化できない)」という点でした。CPAは調整することはできますが、そもそも母数がとれないので、広告運用するよりは、Misocaの資産となるコンテンツを拡充したほうがいいということで、広告は選択肢から静かに消えました。

第7章:策が絞られた

こうして、やれる策が良くも悪くも徐々に絞りこまれ、やることが明確になってきました。大体4ヶ月目くらいでしょうか。そのときには、

  • 記事作成 40%
  • ABテスト 60%

程の割り振りだったかと思います。ABテストを中心に行うことで、徐々に改善されてはいました。が、しかし、KPI管理表の目標との乖離は徐々に広がっていきました。ここで実施したのがトップページのリニューアル。今までとは大きく異るデザインに変更しました。

このときのデザインを担当してくれた外注のデザイナーさんは今でも忘れません。
登録者数がそれまでの135%ほどになりました。リニューアルした次の日はAnalyticsをリロードするたびに増える登録者数が嬉しくて、1日の大半をリロードで過ごしました。

もう一つ着手していたのが「ファーストビュー」のABテスト。Misocaのあらゆる既存ページのファーストビューでMisocaの訴求をするように改善を重ねました。

そして、この時から過去に作成してきた記事から徐々に効果が現れてきました。あれだけ苦労した記事からの獲得が徐々に増えていくのはとても感慨深いです。1記事1記事での獲得は小規模ではありますが、結構な本数を書いたので、それらが登録者数の増加に大きな貢献をしてくれるようになりました。

第1回まとめ

そうして、序盤は苦戦してきたものの、後半は比較的好調な数字で推移となってきました。しかし、目標設定月の直前、思わぬ苦戦を強いられることになりました。
その模様は第2回の「停滞と種まき(メディアの立ち上げ ~成果は◯ヶ月後に~)」編に続きます。

また、Misocaではマーケティングメンバーを募集しています。興味のある方はこちらからご連絡ください。

クラウド請求管理サービス「Misoca」の今後について

本日、株式会社Misoca(以下、Misoca)は、弥生株式会社(以下、弥生)のグループ会社となることを発表いたしました。

【Misocaプレスルーム】弥生株式会社による株式会社Misocaの全株式取得について

今回のグループ会社化に伴う、クラウド請求管理サービス「Misoca」についての大きな仕様変更予定はございません。
また、経営陣や開発チームは引き続き「Misoca」の開発・運営に従事していきます。

これまで「Misoca」は、88,000以上の事業者の皆様にご登録いただいており、自動郵送機能をはじめシンプルで使いやすい操作感が好評を獲得し、サービスを拡大してきました。

弥生には、そのシンプルで使いやすい「Misoca」のプロダクトを十分に評価してもらっており、今後もMisoca開発チームはご利用いただく皆様の声に耳を傾けながら、ユーザーファーストのプロダクト開発を続けていきます。
そして引き続き「Misoca」は、個人事業主・中小企業の事務作業を大幅に効率化し、社会全体がより生産的な活動に向かうことができるようなインフラ・プラットフォームとしての役割を目指して参ります。

今回のグループ会社化を通じて、これからはMisoca単独では成し得なかった大きなチャレンジに向かうことが可能になります。
Misocaのスピードと弥生の経験・実績を融合させながら、今後もユーザーの皆様には安定的に品質の良いサービスを提供し続けられるよう努めてまいる所存です。

「Misoca」で郵送した請求書の状態を確認する方法

はじめに

クラウド請求書管理サービス「Misoca」には請求書をオンラインで郵送する機能があります。
ここでは、郵送した請求書がどういう状態なのか確認する方法を説明いたします。

郵送の状態(ステータス)が表示される箇所

郵送アイコン

作成した請求書一覧のページを開きます。
請求書名の右にある「郵送アイコンの有無」で確認することができます。

また、請求書の詳細画面でも確認できます。
履歴

履歴をみると、これまでの操作履歴や郵送のステータスの変更が確認できます。

操作履歴

郵送ステータスの見方

  • 未注文

    ・・・郵送手続きをしていません

  • 準備中

    ・・・Misocaは郵送手続きを受付ましたが、印刷/郵送システムに登録する準備を行っています。(注意1)

  • 受付中

    ・・・印刷/郵送システムが郵送手続きを受け付けた状態です(注意2)

  • 処理中

    ・・・印刷/郵送処理中の状態です

  • 発送済み

    ・・・郵送手続き済み(注意3)

  • 完了

    ・・・完了(注意4)

※注意1

:時間が経てば受付中に遷移しますので、とくに操作等は行う必要はありません。

※注意2

:受付から20分以内であれば郵送取消を行うことが可能です。

※注意3

:普通郵便で発送されるので到着確認はできません。”発送済み”となっていても届いていない場合があります。

※注意4

:到着確認はできません。完了は届いたという意味ではなく、1週間たっても宛先不明などで戻って来なかったのでおそらく届いているという意味になります。

到着までの目安

目安として営業日の18:30までに受け付けたものを翌営業日の夕方ごろ発送手続きとなります。発送手続きからは2、3日で届くことが多いようです。

注意事項

※営業日とは、土日祝を除く平日を指します
※18:30前後はシステムが混雑し受付時間がずれる可能性がございます

文書編集時、品名を入力しなくても登録されている品目から選択することができるようになりました

文書編集時、品名を入力しなくても登録されている品目から選択することができるようになりました - JIS 第3、第4水準文字および一部の絵文字が利用できるようになりました。

機能改善のお知らせです。

文書編集時に「品番・品名」欄をクリックすると品目に登録しておいた商品が自動で列挙され、選択するだけで簡単に入力ができるようになりました。(これまでは1文字以上入力する必要がありました)

どうぞご利用ください。

最新記事